糖尿病や肝性脳症で食事量やタンパク量に制限のある患者などに使用されるリーバクトの効果や副作用を詳しく解説します!
また服用をオススメできない人や効くまでの時間も解説していきます。
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目次 必要な場所から読んでください
リーバクトとは?
リーバクトはこんな薬
リーバクトは味の素株式会社が開発し1996年より販売されている、低アルブミン血症改善薬です。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)であるイソロイシン・ロイシン・バリンが(1:2:1.2)で配合された製剤となっています。
現在リーバクト配合顆粒とリーバクト配合経口ゼリーが販売されています。
肝硬変では肝臓でのタンパク質の合成能力が低下してしまいます。そのため低アルブミン血症となります。
また肝硬変では分岐鎖アミノ酸(BCAA)であるイソロイシン・ロイシン・バリンが不足し芳香族アミノ酸が増えていることがわかっています。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)を補うことでアルブミンの合成が行われるのです。
リーバクトではこの分岐鎖アミノ酸(BCAA)を補うことで低アルブミン血症を改善するのです。
リーバクトはこんな時に服用(使用)します
リーバクト配合顆粒・リーバクト配合経口ゼリーともに以下の疾患で処方されます。
・食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代謝性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善
対象となる患者さんは、血清アルブミン3.5g/dL以下の低アルブミン血症で腹水や浮腫・肝性脳症(かんせいのうしょう)の症状があるか、以前に起こした方のうち非代謝性肝硬変の患者さんです。
また糖尿病や肝性脳症で食事量やタンパク量に制限のある患者さんも対象になります。
リーバクトの種類・形状・サイズについて
リーバクトその利便性の違いから2種の剤型が発売されています。
・リーバクト配合顆粒
1包 4.15g (有効成分4g/白色顆粒)
・リーバクト配合経口ゼリー
1個 20g (白色~淡黄色ゼリー剤)
リーバクトの剤型別の特徴について
リーバクトはリーバクト配合顆粒とリーバクト配合経口ゼリーがあります。
リーバクトの有効成分である分岐鎖アミノ酸(BCAA)は口の中に張り付いたり、味に問題があり服用しにくいとの欠点があります。これらの飲みにくさを改善し2種製剤が発売されています。
・リーバクト配合顆粒の特徴
1包 4.15gと小さく携帯性にすぐれるので飲み忘れ防止に役立つ
1包 16kcalなので普通食または肝臓病食と一緒に服用することができます
・リーバクト配合経口ゼリーの特徴
ゼリー状にまとまっているので、口の中で広がりにくく飲みやすい
1個に1回分を充填しているので、飲み込みが難しい人にも複数回にわけて飲みやすい
水分ととらずに飲めるので水分制限をされている方にも飲みやすい
フレーバー(味付け)が複数あり患者さんの好みにより味付けができる
薬剤師からのワンポイントアドバイス
リーバクト配合か粒はその剤型から入れ歯や歯茎の間に挟まったりすることもあります。さらにアミノ酸製剤特有の飲み難さがあります。それを改善するために、リーバクトは配合か粒を飲む前には水で口の中を湿らしておきましょう。顆粒が口の中にくっつくことを予防できます。水に溶けない医薬品ですので水に溶かすことはできません。味がどうしても飲み難ければヨーグルトなど半固形のものに混ぜて服用してみましょう。

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リーバクトの効果・効能
リーバクトの適応は、食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代謝性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善とされていますが、低アルブミン血症を改善することでどのような利点があるのでしょうか?
以下にリーバクトの低アルブミン血症改善効果によって改善が期待できる効果についてまとめてみましょう。
肝硬変患者への効果
肝臓は糖質・脂質・タンパク質を利用してエネルギーを作り出す重要な臓器です。
肝硬変では肝臓の細胞が線維化してその役割を果たせなくなっている状態です。
肝硬変患者さんでは、筋肉でエネルギーを作り出しています。
筋肉でエネルギーを作るのに分岐鎖アミノ酸(BCAA)が必要となり必然的に肝硬変の患者さんでは分岐鎖アミノ酸が不足した状態です。
肝臓でのエネルギーの作り出しがうまくいかないため、栄養不足となり低栄養となっています。
近年の研究ではリーバクトの成分である分岐鎖アミノ酸(BCAA)を十分補うことで低栄養状態を改善し肝硬変の進行を遅らせる効果があることがわかっています。
しかし、リーバクトは肝硬変を治療する効果はありません。
肝臓機能への効果
リーバクトの成分である分岐鎖アミノ酸(BCAA)は必須アミノ酸ですので肝機能を改善する効果はありません。
アンモニア解毒への効果
肝硬変では体内のアンモニア濃度が高まります。
血液中のアンモニアが増えると脳に障害がでてきてしまいます。
本来アンモニアは肝臓で解毒されますが肝硬変では肝臓が線維化しているため解毒することができず体内のアンモニア濃度があがってしまうのです。
アンモニアは分岐鎖アミノ酸(BCAA)によってグルタミン酸に無毒化されます。
そのため、リーバクトをとることでアンモニアがグルタミン酸に分解するのを助ける効果があります。
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黄疸(おうだん)への効果
肝硬変では本来胆汁として肝臓から排出されるビリルビンがうまく排出できず毛細血管に入り込んでしまいます。
この過程に分岐鎖アミノ酸はかかわりませんのでリーバクトをとっても黄疸の改善効果はありません。
腹水への効果
肝硬変ではアミノ酸のバランスが崩れているため、血液中のアルブミンとよばれるたんぱく質が減少しています。
低アルブミン血症となると血管の中に水分ととどめておくだけの浸透圧とよばれる圧力が低下するので腹腔内に水分が出てしまい腹水がたまってしまいます。
リーバクトは分岐鎖アミノ酸(BCAA)を補うことでアミノ酸バランスを整え、血液中のアルブミンを増やした結果腹水の改善期待できます。
肝性脳症への効果
肝性脳症とは体内のアンモニア濃度が上昇すること意識障害や妄想や幻覚・ふるえや言語障害などがおきることです。
アンモニア以外にも肝硬変の患者さんでは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)が減って芳香族アミノ酸が増えている状態にあります。
この過剰な芳香族アミノ酸が脳内での神経伝達物質に似た症状を示すことで幻覚や妄想などの症状があらわれると言われます。
リーバクトによって分岐鎖アミノ酸(BCAA)をとることでアミノ酸のバランスを整え、さらに筋肉でのアミノ酸の無毒化を補うことで改善効果が期待できます。
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リーバクトの副作用
リーバクトの副作用一覧
リーバクトの副作用として現在報告のあるものが以下です。
発現部位 | 副作用 |
消化器 | 腹部膨満感・嘔吐・吐き気・下痢・便秘・腹部不快感・腹痛・胸やけ・口渇・おくび |
腎臓 | BUN上昇・血中クレアチニン上昇等 |
代謝 | 血中アンモニア値上昇 |
肝臓 | AST上昇・ALT上昇・ビリルビン上昇 |
皮膚 | 発疹・掻痒感 |
その他 | 倦怠感・浮腫(顔や下肢)・発赤・ほてり |
腹部不快感の症状とその対処法
リーバクトの副作用として腹部膨満感があります。
リーバクトは必須アミノ酸である分岐鎖アミノ酸(BCAA)です。
食事でもとることが可能なアミノ酸ですので健康は人では害になることはありません。
しかし、リーバクト服用している方は肝硬変の患者さんですのでアミノ酸バランスがくずれることで原疾患である肝硬変が悪化している可能性があります。
このような症状が続いたときは医師・薬剤師に相談しましょう。
減量または中止となる可能性がありますが、自己判断で中止することはやめましょう。
吐きけ、嘔吐の症状とその対処法
リーバクトに限らずアミノ酸製剤をとることで吐き気や嘔吐の症状がでることがあります。
味による不快感の可能性もありますが、あまりにも嘔吐・嘔気を繰り返すときは医師・薬剤師に相談しましょう。
症状の程度によっては減量または中止となる可能性がありますが、自己判断で中止することはやめましょう。
腹痛の症状とその対処法
リーバクトの副作用として腹痛を生じることがあります。
原因は不明です。
原疾患である肝硬変による影響も感がえられますので、生じた腹痛が、いつどのような時にどの部位がどのように痛むかなどをしっかり記録し、医師・薬剤師に相談しましょう。
それらの情報をもとに、減量または中止となる可能性がありますが、自己判断で中止することはやめましょう。
下痢、便秘の症状とその対処法
腸内環境が悪化すると、アンモニア産生菌が増えてしまいその結果として高アンモニア血症となることが知られています。
肝硬変の患者さんでは肝臓でのアンモニアを解毒する能力落ちているので、腸内環境を適切に整えておくことが高アンモニア血症を予防するためには重要です。
リーバクトの副作用として知られている下痢や便秘を生じた時はしばらく続いたときは腸内環境が悪化している可能性がありますので医師・薬剤師に相談してください。
必要に応じて中止または減量となる可能性がありますが、自己判断で中止や減量はしてはいけません。
胸やけ、口渇、おくび(ゲップ)などの症状とその対処法
肝硬変では肝臓からの重要な血管である門脈が滞っているため、その上の臓器である胃・十二指腸・食道が障害を受け胃部不快感や胃炎・静脈瘤などができる可能性があります。
胸やけや口渇・ゲップなどはそれらの前症状の可能性や、リーバクトを服用することでそれらの症状を悪化させた可能性がありますので継続して症状があるときは、医師・薬剤師に相談しましょう。
必要に応じて追加に胃薬が投与されたり、リーバクトが減量・中止となる可能性があります。
食欲不振の症状とその対処法
肝硬変の患者さんはアミノ酸バランスを保つために食事のタンパク量を制限されている可能性があります。
リーバクトでは分岐鎖アミノ酸(BCAA)のみであるためそれ以外のアミノ酸は食事から必要量とらなければなりません。
しかし、リーバクト服用後の食欲不振により食事の摂取量が減ると低栄養状態がさらに加速し、リーバクトの効果も十分に得られなくなる可能性があります。
味が好みでなく食欲不振を生じる患者さんもいますので、各種の味付けなどの工夫のあるゼリー剤へ変更となったり、リーバクト自体が中止または減量となる可能性がありますので医師・薬剤師に相談してください。
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発疹、じん麻疹、かゆみの症状とその対処法
多くの医薬品で生じる可能性のある副作用として知られている、じんましんや発疹、痒みですがリーバクト自体は必須アミノ酸でありこれ自体の過敏症という可能性は非常に低いです。
ただし、添加物としてアミノ酸以外のものも添加されておりそのための皮膚症状の可能性もあります。
また肝硬変で血中のビリルビン値が上がっていると皮膚の掻痒感が生じたり、肝臓の解毒機能が低下しているので以前はでなかったものでもじんましんが出る可能性があります。
自分での判断は難しいと思いますので、発疹がでたら服用を中止し医師へ相談しましょう。
リーバクトが効くまでの時間
リーバクトはアミノ酸製剤ですので、痛み止めなどのように、すぐに効果が期待できるものではありません。
医師の決められた用量をしっかり服用することで徐々に効果があらわれてくるものです。
リーバクト配合顆粒での血中のアルブミン濃度は服用後0~4週で32・2%改善、4~8週では44.8%、さらに8~12週後には56.9%改善したとの結果があります。
さらに、リーバクト服用後2か月では肝硬変に伴う、疲れやすさ・全身のだるさ・むくみ・腹水・おなかの張り・皮膚のかゆみなどが改善したという結果もあります。
薬剤師からのワンポイントアドバイス
リーバクトは徐々に栄養状態を改善することで効果をあらわすお薬です。非常に配合か粒では飲み難いなどの理由でしっかり服用できないこともあるようです。すぐに効果を実感できないからといって自己判断で服用を中止せず、様々な味付けのできるゼリー剤もありますので医師へしっかり相談することが大切です。

リーバクトの効果持続時間や服用間隔
リーバクトは毎日服用することで効果をあらわす医薬品ですので、一時的に服用して効果持続時間がどれくらいという指標を出すことはできません。
リーバクトに含まれる分岐鎖アミノ酸(BCAA)は食事がしっかりとれているという前提のもとに処方されるものですので食後の服用となります。しかし、飲み忘れた時は気が付いた時点で1回分服用しましょう。
2回分を同時に服用しないでください。
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リーバクトが効かない!そんな時の対処法
リーバクトは1・2回服用して効果がでるものではありません。
リーバクトは重度肝硬変の方が服用しても、その病気の進行が進んでいるため効果が期待できません。
また服用中に肝硬変が進行する可能性もあります。
2か月以上リーバクトを服用しても血清アルブミン値が改善しないときは、ほかの治療へ切り替えが必要となりますので医師の指示に従いましょう。
リーバクトの服用がおすすめできない人
リーバクトのメープルシロップ尿症の患者さんの服用
メープルシロップ尿症とは分岐鎖アミノ酸(BCAA)の代謝異常を起こす先天的な病気です。
日本では難病に指定されています。
そのため分岐鎖アミノ酸(BCAA)であるリーバクトはその症状を悪化させてしまうため服用することはできません。
リーバクトの重度肝硬変の患者さんの服用
肝性脳症が進行している方や、血中のビリルビン値が3mg/dLで硬度黄疸が出ている方ではリーバクトで分岐鎖アミノ酸(BCAA)をとっても肝臓でのタンパク質の合成ができずその効果がないため服用することができません。
食事摂取量が十分でない肝硬変の患者さんの服用
リーバクトは分岐鎖アミノ酸(BCAA)のみでありこの製剤のみではほかの必要なアミノ酸すべてを満たすことができません。
リーバクトを服用するには最低でも1日タンパク量40g、1日熱量1000kcalをとることができなければさらに栄養状態が悪化する可能性があるためリーバクトではなくほかの医薬品の服用へ切り替える必要があります。
リーバクトの妊娠中・授乳中の服用
リーバクトは妊婦・授乳婦には使用経験が少ないため、治療上の必要性がある場合のみ服用することとなっています。
しかし、リーバクトは必須アミノ酸である分岐鎖アミノ酸です。
食事としてもとることが可能なものですので母乳中への移行もありません。
医師の判断で使用されることが多いでしょう。
リーバクトの胃腸、血液、腎臓、心臓の病気がある人の服用
胃腸の病気がある方
肝硬変では、先ほど述べたとおり肝臓にある重要な血管の門脈の血流が滞っているため、その上の臓器があるため胃・十二指腸・食道への血流が滞ってしまい胃腸症がを合併することがありますので、そちらを治療中でもリーバクトの服用は可能です。
血液の病気がある方
分岐鎖アミノ酸は血液の病気を悪化させることはありませんので服用は可能です。
腎臓の病気がある方
リーバクトが過剰摂取となると腎臓の機能を示すBUNが上昇したり、アンモニア異常があらわれることがあります。
その場合のみ減量や中止のなどの対応が必要になる可能性はありますが原則として服用は可能です。
心臓の病気がある方
リーバクトに含まれる分岐鎖アミノ酸は心臓の機能に影響を与えませんので服用することは可能です。
リーバクトの高齢者の服用
高齢者では肝硬変でなくても肝機能・腎機能などの機能が低下していることが多く、必要に応じてリーバクトの用量を調節する必要があるかもしれませんが服用することは可能です。
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リーバクトとアミノレバンを比較
リーバクトとアミノレバンの違い
リーバクト同様に分岐鎖アミノ酸(BCAA)を含む医薬品にはアミノレバンENがあります。
リーバクトは食事摂取量が十分であるにもかかわら生じる低アルブミン血症となる肝硬変の患者さんに使用されますが、アミノレバンは食事がとれていない肝硬変の患者さんに使用される医薬品です。
リーバクト配合顆粒 | アミノレバンEN | |
分岐鎖アミノ酸 | ○ | ○ |
分岐鎖アミノ酸以外のアミノ酸 | × | ○ |
脂質 | × | ○ |
糖質 | × | ○ |
ビタミン | × | ○ |
微量元素 | × | ○ |
1包あたりの用量 | 4.15g | 50g |
1包あたりのカロリー | 16kcal | 200kcal |
リーバクトとアミノレバンの併用について
リーバクトとアミノレバンでは食事摂取量の有無で使用法が異なると述べました。
肝硬変の患者さんは肝臓に栄養をためておく能力も落ちているため夜間などは体が飢餓状態になることがあります。
そのため必要に応じて就寝前にアミノレバンENを処方する医師もいるようです。
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リーバクトの飲み合わせに注意!
リーバクトはアミノ酸製剤であるため飲み合わせが問題になるものはありません。
リーバクトは市販で手に入る?
リーバクトと同じ成分の市販薬
リーバクトは分岐鎖アミノ酸(BCAA)のみを含んだ医薬品です。
分岐鎖アミノ酸をとることで筋肉を増強する働きがありますので、スポーツ用サプリメントや栄養補助食品として販売されていますがまったく同じ含有量ではなく用量や1包あたりのカロリーが異なります。
また肝硬変の方に調整されたものではありませんので、リーバクトの代わりとして摂取すると症状が悪化する可能性があります。
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リーバクトに関するQ&A
Q&A
何歳から服用してもいいのですか?
リーバクトは小児への使用経験おが少ないため使用できません。
成人のみの使用です。医薬品の場合の成人は15歳以上です。
妊娠中や授乳中の体への影響や、子供への影響が心配されますが。
リーバクトはアミノ酸製剤であるため母乳中への移行は心配ありません。
また妊娠中の奇形児の報告もありません。しかし使用経験が少ないため、治療上必要な場合のみとされています。医師の判断により処方されることがあります。
リーバクトを市販で買うことができますか?価格に違いがありますか?
リーバクトと全く同じ含有量のものは市販薬で購入することはできません。
リーバクトの病院処方薬と市販薬では成分に違い等ありますか?
市販の分岐鎖アミノ酸含有のものは医薬品ではなく、機能性食品やスポーツ用サプリメントとして販売されています。
しかし、リーバクトでは分岐鎖アミノ酸であるロイシン・イソロイシン・バリンの含有量がもっともアルブミンの生成に適した比率で含まれていますが、市販のものではその比率は様々でさらに含有量も様々です。
市販のサプリメントなどを肝硬変の患者さんが服用すると症状が悪化する可能性がありますのでやめましょう。
一緒にムコスタ(胃の粘膜保護薬)を処方されたのですが、市販ではムコスタは買えません。やはり胃薬は何か併用した方がいいのですか?
リーバクトの副作用として吐き気や腹部違和感などがあります。
それらを予防するためにムコスタ錠が処方されたのかもしれませんが、必ずしも胃薬を併用しなければならないわけではありません。
胃部不快感などがあるようならば医師へ相談してみましょう。
リーバクトを飲んで車の運転をしても問題ありませんか?
リーバクトを服用しても車の運転に支障がでるような眠気や注意力低下などは起きませんので問題ありません。
しかし、リーバクトは肝性脳症を生じている肝硬変の患者さんが対象となります。
肝性脳症では意識障害がでることもありますので、その影響では運転を控えたほうが望ましい可能性があります。
リーバクトと一緒に飲み合わせてはいけない薬はありますか?
飲み合わせが問題になる医薬品はありません。
リーバクトのジェネリック医薬品はありますか?
リーバクトと同様の比率で分岐鎖アミノ酸(BCAA)を含む製剤は数多く存在します。
しかし、1包あたりの用量が多い製剤です。服用した時の味も異なります。
リーバクトを飲むときはお酒を控えた方がいいですか?
リーバクトとアルコールは飲み合わせに問題はありませんが、リーバクトを服用する必要がある肝硬変の患者さんでは飲酒はやめましょう。
アミノレバン、ヘパンED はリーバクトと効果が違うものですか?
以下のように使い分けられています。
・リーバクトの特徴
分岐鎖アミノ酸(BCAA)のみの製剤
食事をしっかりとることが必要
1包16kcal
・アミノレバンの特徴
分岐鎖アミノ酸以外の栄養素も含有
食事量が十分取れない肝硬変患者さんに適応
1日3回服用
1包200kcal
・へパンの特徴
分岐鎖アミノ酸以外の栄養素を含有
肝不全の患者さんに不足しがちなアルギニンが配合
タンパク含有量が抑えられているのでたんぱく制限されていない肝硬変の患者さんに適応
1日2回
1包300kcal
アミノレバンにくらべ分岐鎖アミノ酸量が少ない

薬剤師 まとめ
リーバクトは肝硬変による低アルブミン血症を改善することで、肝硬変にともなうむくみや高アンモニア血症、肝性脳症、腹水などを改善します。低アルブミン血症が改善すると肝硬変の生命予後(生存期間)を延長することもわかっています。肝硬変は残念ながら完治する病気ではありません。しかし症状を緩和することはできます。肝硬変ではリーバクト以外の対症療法薬も多数ありますがそれらもあわせて服用し少しでも症状が緩和できるように努めましょう。
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