咳を鎮める時に使用するアストミンの効果や副作用を詳しく解説します!
また効くのまでの時間や服用をオススメ出来ない人についても解説していきます。
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目次 必要な場所から読んでください
アストミンとは?
喉や気道に入った異物を吐き出すための咳はむやみに止めてはいけませんが、長く続くことで不眠や体力の消耗など日常生活に支障が出てきます。
そのため咳を抑えるための鎮咳薬(ちんがいやく)の服用が必要になります。
鎮咳薬の多くは脳の下に位置する延髄という部分にある「咳中枢」が異物を感知して咳を起こすために信号を送ることを抑えます。
特に脳の咳中枢に直接作用する中枢性の薬が多く麻薬性と非麻薬性の薬があります。
麻薬性の薬は強力な鎮咳作用を有しますが使用を続けると薬物依存症により服用を止めることが精神的に困難となる欠点があるため非麻薬性の鎮咳薬が研究されてきました。
アストミンは非麻薬性で依存性のない強力な鎮咳作用を示すジメモルファンリン酸塩を主成分とする薬です。
アストミンには錠剤と散剤、さらに小児や乳幼児にとって飲みやすい剤形のシロップ剤があります。
アストミンとはこんな時に服用します
アストミン錠10mg とアストミン散10%は上気道炎、肺炎、急性気管支炎、肺結核、珪肺および珪肺結核、肺癌、慢性気管支炎の咳を鎮める時に服用します。
アストミンシロップ0.25%は上気道炎、肺炎、急性気管支炎の咳を止める時に使用します。
薬剤師からのワンポイントアドバイス
アストミンは非麻薬性なので長期間服用しても薬物依存症は問題になりませんが、麻薬性の鎮咳薬は安易に長期間使用すると依存症のため服薬コントロールが効かなくなり危険です。鎮咳薬を使用するときは麻薬性か非麻薬性かを十分に確認して使用してください。

アストミンの種類と形状・サイズについて
アストミン錠10mg、アストミン散10%、アストミンシロップ0.25%の形状とサイズを以下の表にまとめています。
アストミン錠10mg | アストミン散10% | アストミンシロップ0.25% | |
剤形・形状 | 白色の錠剤 | 白色の散剤 | だいだい色の澄んだ粘りのある濃い液体 |
サイズ | 直径;6.9mm
厚さ;3.4mm |
(粒状) | (液状) |
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アストミンの効果・効能
異物が喉や気道に入ってきたことを神経が感知し咳中枢へとその信号を送りますが、アストミンは咳中枢に直接作用して咳を止めます。
延髄にある咳中枢に直接作用し咳を鎮める効果
アストミンは咳中枢へと伝えられる喉や気道で感知された異物の信号の感受性を低くすることで咳を鎮めます。
上気道炎への効果
喉や気道などの上気道に起こる炎症が原因の咳は炎症をさらに持続させるため呼吸が困難になってきます。
アストミンは咳を止めることで上気道炎の症状を緩和します。
急性・慢性気管支炎への効果
気道から肺に至る分岐した2本の気管支に起こる炎症には3か月以内の間に痰の多い咳と背中の関節痛が症状として出てくる急性気管支炎と、3カ月以上持続した咳があり呼吸が困難になる慢性気管支炎があります。
アストミンは咳を止めることで気管支炎の症状を和らげます。
珪肺・珪肺結核への効果
珪肺は石英などに含まれるケイ素の粉じんを吸い込むことによって生じる職業性肺疾患です。
岩の運搬、爆破、研磨などの作業に従事してきた労働者に多く、結核を合併症として引き起こすリスクも高くなります。
珪肺によって結核菌が肺に感染した病気を珪肺結核と呼びます。
珪肺や珪肺結核の主な症状である咳をアストミンは止めて咳による身体的苦痛を和らげます。
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アストミンの副作用
アストミンには重大な副作用はありませんが、薬に対するアレルギー症状(発疹等)が出た場合に使用を続けるとアレルギー性のショックが起こる危険性があります。
そのためアレルギー症状が出た場合は服用を中止するなどの処置が必要となります。
アストミンの副作用一覧
その他の副作用 | ||
症状 | 頻度 | |
アレルギー/過敏症 | 発疹等 | (不明) |
精神神経系 | めまい、不眠、頭痛、頭重 | 0.1~5%未満 |
脱力感、けん怠感 | 0.1%未満 | |
消化器 | 口渇、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢等 | 0.1~5%未満 |
循環器 | 頻脈、動悸、顔面潮紅等 | 0.1%未満 |
食欲不振・吐き気とその対処法
アストミンの副作用の可能性があるので医師に報告して薬の減量、食欲不振や吐き気を抑える薬の併用などの処置を受けてください。
医師の処置に疑問がある場合には薬剤師に副作用症状について相談してください。
口渇感とその対処法
アストミンの副作用の可能性があるので医師に報告し服用量の減量や口渇を抑える他の薬の併用などの処置を受けてください。
めまいとその対処法
アストミンの副作用としてめまいが報告されています。
医師に報告し服用量の減量やめまいによる転倒防止など生活上の注意点を医師や薬剤師にお尋ねください。
眠気とその対処法
眠気はアストミンの副作用として報告されていませんが、アストミンの副作用である不眠症状が無いかを確認してください。
不眠からくる眠気の可能性が考えられますので医師に薬の減量や車の運転などの日常動作に関して相談してください。
発疹・蕁麻疹とその対処法
アストミンに対するアレルギー症状の可能性があります。
継続して使用を続けているとアレルギー性のショックを引き起こし浮腫や呼吸困難などの重篤な症状にいたる場合があります。
医師にすぐに報告して服用の中止などの処置を受けてください。
頻脈・動悸とその対処法
頻脈や動悸はアストミンの副作用として報告されています。
医師に報告し適切な処置を受けてください。
薬剤師からのワンポイントアドバイス
薬剤師法で薬剤師は薬の処方に疑問のある場合は処方した医師に問い合わせて疑わし点を確かめた後でないと調剤してはいけないことになっています。医師の説明を受けても疑問がある場合には薬剤師に相談してください。

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アストミンの用量用法・服用方法
アストミン錠10mgは15歳以上では1回に1~2錠(主成分のジメモルファンリン酸塩として10~20mg)を経口投与してください。
年齢、症状によっては適宜増減します。
アストミン散10%は15歳以上では1回に0.1~0.2g(ジメモルファンリン酸塩として10~20mg)を経口投与してください。
8~14歳の小児では1回に0.1g(ジメモルファンリン酸塩として10mg)を経口投与してください。
年齢、症状によっては適宜増減します。
アストミンシロップ0.25%は小児の年齢によって経口投与で服用する量が異なってきます。
下表にまとめています。
年齢 | アストミンシロップ1日の服用量(3回に分けて服用) |
2歳未満 | 3.0~4.5 mL(ジメモルファンリン酸塩として7.5~11.25 mg) |
2~3歳 | 5.0~8.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として12.5~20.0 mg) |
4~6歳 | 8.0~11.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として20.0~27.5 mg) |
7~14歳 | 12.0~14.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として30.0~35.0 mg) |
アストミンの正しい飲み方や服用回数
アストミン錠10mg、アストミン散10%、アストミンシロップ0.25%は1回の用量を正しく服用し1日3回経口投与してください。
アストミンの妊婦や授乳中の服用方法
妊婦や授乳中の女性に対してアストミンの安全性を確認する試験は行われていないため薬の有用性が副作用リスクを上回ると医師が判断できるときにのみ服用してください。
アストミンの高齢者の服用方法
高齢者は生理機能が低下していることで成人よりも薬の作用が強く出てしまう場合があります。
用量を減らすなど注意して服用してください。
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アストミンが効くまでの時間
1日3回の服用を1週間続けることで咳を伴う慢性呼吸器疾患の咳を鎮めることが臨床研究で分かっています。
服用7日目までに効果が出ることが期待できますがアストミンが効くまでの正確な日数に関する研究は行われていません。
アストミンの効果持続時間や服用間隔
1日3回の服用を継続することで効果が持続します。
咳を止める効果を調べた研究において1回の服用で効果が持続する時間は調べられていません。
血中濃度の半減期について
アストミンは服用1~2時間で血中濃度が最高値に達しますが半減期については確認されていません。
各症状別の服用量・服用間隔
アストミンの咳を止める効果は1日3回、定められた範囲内の服用量で症状に対する薬の効き方と副作用症状を考慮した医師が指示した量を経口投与してください。
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アストミンが効かない!そんな時の対処法
痰を伴う咳の場合は去痰薬(きょたんやく)の併用や去痰作用も併せ持つ鎮咳薬に切り替えることが必要になります。
副鼻腔炎気管支症候群、マイコプラズマ感染症、クラミジア感染症でアストミンのみでは効かない場合は抗菌薬を併用します。
また逆流性食道炎による咳はアストミンなど鎮咳薬のみで効かないとプロトンポンプ阻害薬や胃腸機能改善薬を併用します。
アストミンの服用がお勧めできない人
糖尿病またはその疑いのある人や、アレルギーなどの過敏症の人には血糖値やアレルギー症状を十分に注意して慎重に投与しなければなりません。
アストミンの妊娠中・授乳中の服用
アストミンは妊娠中や授乳中の女性に投与した場合の副作用など安全性については調べられていません。
アストミンの有用性と危険性を判断し有益性が上回ると医師が判断した場合のみ服用します。
妊娠中や授乳中であることは咳の診察を受けた医師には必ず報告をしてください。
アストミンの幼児の服用
幼児は児童福祉法では満1歳から小学校就学までの年齢を言います。
アストミン錠10mgとアストミン散10%を幼児に服用する場合は医師に投与量の指示を受けてください。
一般的に錠剤や散剤の服用は咳をしている幼児では飲み込むことが困難であるか服用を拒む場合があるためアストミンシロップ0.25%が製剤化されています。
アストミンシロップの1回の服用量を下表に示します。
1日の服用量を3回に分けて経口投与してください。
年齢 | アストミンシロップ1日の服用量(3回に分けて服用) |
2歳未満 | 3.0~4.5 mL(ジメモルファンリン酸塩として7.5~11.25 mg) |
2~3歳 | 5.0~8.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として12.5~20.0 mg) |
4~6歳 | 8.0~11.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として20.0~27.5 mg) |
7~12歳 | 12.0~14.0 mL(ジメモルファンリン酸塩として30.0~35.0 mg) |
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アストミンの高齢者の服用
高齢者は生理機能の低下により薬の作用が強すぎる場合があるため成人の服用量より減量するなど医師の指導の下にアストミンを使用します。
アストミンと他の鎮咳薬を比較
鎮咳薬の分類、主成分、商品名を下の表にまとめています。
下の表の薬以外に鎮咳薬と去痰薬を配合した鎮咳去痰配合剤があります。
分類 | 主成分(一般名) | 商品名 |
中枢性麻薬性鎮咳薬 | コデインリン酸塩水和物 | コデインリン酸塩 |
ジヒドロコデインリン酸塩 | ジヒドロコデインリン酸塩 | |
オキシメテバノール | オテバニール | |
中枢性非麻薬性鎮咳薬 | チペビジンヒベンズ酸塩 | アスベリン |
デキストロメトロファン臭化水素酸塩水和物 | メジコン | |
ジメモルファンリン酸塩 | アストミン | |
エプラジノン塩酸塩 | レスプレン | |
ペントキシベリンクエン酸塩 | トクレス | |
クロペラスチン | フスタゾール | |
ベンプロペリンリン酸塩 | フラベリック | |
クロフェダノール塩酸塩 | コルドリン | |
ノスカピン | ノスカピン |
アストミンとメジコンの違い
アストミンとメジコンは共に咳中枢に作用して咳を鎮める薬です。
確認されている薬の効果や副作用の違いを下の表にまとめています。
薬 | 効果 | 副作用 |
アスペリン | 上気道炎、肺炎、急性気管支炎、肺結核、珪肺および珪肺結核、肺癌、慢性気管支炎の咳を止めます | 〇重大な副作用;報告なし
〇その他の副作用;発疹、めまい、不眠、頭痛、頭重、脱力感、けん怠感、口渇、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、頻脈、動悸、顔面潮紅 |
メジコン | 感冒、上気道炎、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺炎、肺結核、気管支拡張症の咳を止めます
気管支造影術、気管支鏡検査時の咳を止めます |
〇重大な副作用;呼吸抑制、アレルギー性ショック
〇その他の副作用;発疹、眠気、頭痛、めまい、不快、不眠、悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、腹痛、軟便、下痢、口渇、おくび |
アストミンとフスコデの違い
アストミンは中枢性非麻薬性鎮咳薬ですがフスコデは鎮咳薬と去痰に作用のある成分を配合した鎮咳去痰配合剤です。
フスコデには咳中枢に作用して咳を止める麻薬性のジヒドロコデインリン酸塩と気管支を拡張するdl-メチルエフェドリン塩酸塩、抗ヒスタミン作用のあるdl-クロルフェニラミンマレイン酸塩が含まれています。
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アストミンの飲み合わせに注意!
アストミンには併用することで薬の作用が強められて危険性を増すような併用禁忌な薬や、慎重に注意しながら併用しなければならない薬の報告はありません。
アストミンは市販で手に入る?
アストミンは病院で医師に処方されないと服用できません。
ドラッグストアや薬店で購入できる市販品ではありません。
アストミンと同じ成分の市販薬
アストミンと同成分のジェネリック医薬品がありますがアストミン同様に医師に処方されて服用できる医療用医薬品のためドラッグストアや薬店で購入できる市販薬ではありません。
アストミンの主成分であるジメモルファンリン酸塩を含む市販薬として「新パブロン咳止め液」がありますが他に別の作用を有する有効成分を含んでいるためアストミンとは効果や副作用の異なる薬になります。
アストミンの添付文書について
アストミン錠10mg、アストミン散10%、アストミンシロップ0.25%の添付文書が現在アストミンを製造販売している株式会社オーファンパシフィックから出されています。
【医薬品の組成】、【効能・効果】、【用法・用量】、【使用上の注意】、【薬物動態】、【臨床成績】、【薬効薬理】、【有効成分に関する理化学的知見】についての情報を得られますので服用の際には確認してみてください。
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アストミンのQ&A
Q&A
排卵日にアストミンを服用しても特に問題はないでしょうか?主人が数日前から咳症状があり、うつってしまったようですが。
妊娠の可能性のある女性に対してアストミンの安全性を確認する研究がされていません。
医師に相談し薬を服用することで有益性が危険性より上回ると判断された場合に服用して下さい。
子供で体重24kgですが、咳症状と風邪でムコダインとノイチームとアストミンを同時に処方されましたが、併用しても大丈夫でしょうか?
ムコダインとアストミンの併用で問題になることは報告されていません。
ノイチームは2016年3月に薬としての有用性が低いことから販売中止になり回収されています。
市販薬で同成分のパブロン咳止め液は自己判断で購入・服用しても構いませんか?
市販薬のパブロン咳止め液は自己判断で購入できる市販薬です。
不安な場合はドラッグストアや薬局の薬剤師に症状や健康状態を伝えて服用の相談をして下さい。
アルコールを飲んでも問題ないということですが、風邪で処方されている場合、そもそもアルコールは飲まない方が賢明ですよね?
服用する前後数時間の飲酒は控えてください。
アルコールは薬の分解に影響して作用を強めることや飲酒した際の症状が薬の副作用と重なっている場合は副作用が強くなる危険性があります。飲酒しても良いかや最適な飲酒の時間帯は医師や薬剤師に相談してください。
アストミンを飲んでいれば熱や鼻水にも効果がありますか?
アストミンには解熱作用や鼻水などの粘液の分泌に対する作用はありませんが、咳による喉の炎症を鎮咳作用で抑えることで間接的に熱や鼻水を改善する場合があります。
他の鎮咳薬ははどうして服用を併用するのはダメなのでしょうか?
薬の併用に関しては併用することで薬の作用が強くなり過ぎて危険になることや、逆に弱くなるために重篤な病気の症状が悪化することがあり、その場合は「併用禁忌」あるいは「併用注意」となります。
一方で全く同じ作用の薬の場合は併用してもメリットが無い場合には併用しません。また抗不安薬や睡眠薬のような継続使用することで薬が効きにくくなる薬では効かなくなることを加速させて治療の選択肢が無くなるため併用を避けます。併用する薬の組み合わせごとにその可否が判断されます。
咳が絡んだ痰が続いていますがどうもアストミンだけでは効果がイマイチなようです。ムコダインと併せて飲んでも影響はありませんか?
アストミンは咳を止める鎮咳薬で痰の排出をうながす薬ではありません。
一方ムコダインは去痰薬なので痰が絡む咳の場合は鎮咳薬と去痰薬を併用します。アストミンとムコダインはともに飲み合わせに注意するべき報告が無く医師の処方で服用する場合は患者の健康状態、症状の強さ、年齢を総合的に判断していますので問題ありません。主な去痰薬を下表にまとめています。
分類 | 主成分(一般名) | 商品名 |
喀痰溶解薬 | アセチルシステイン | ムコフィリン |
L-メチルシステイン塩酸塩 | ベクタイト | |
ゼオチン | ||
L-エチルシステイン塩酸塩 | チスタニン | |
ブロムヘキシン塩酸塩 | ビソルボン | |
ドルナーゼ アルファ | プルモザイム | |
気道粘膜修復薬 | L-カルボシステイン | ムコダイン |
気道潤滑薬 | アンプロキソール塩酸塩 | ムコソルバン |
小児用ムコソルバン | ||
プルスマリンA | ||
ムコサール | ||
アンプロキソール塩酸塩徐放剤 | ムコソルバンL | |
ムコサールL |
できるだけ薬価が安い方が助かるのですが、先発品、ジェネリック医薬品、市販品を選択する場合どれが最も安いと言えますか?
アストミンと同成分の薬はジェネリック品(ジメモルファンリン酸塩錠10mg、ジメモルファンリン酸塩散10%、ジメモルファンリン酸塩シロップ小児用0.25%、ジメモルミンドライシロップ2.5%)のみですので市販品はありません。
2016年の薬価を比較した結果を下表にまとめています。10mg錠剤以外はジェネリック品の薬価の方が安くなります。
商品名 | 薬価 |
アストミン錠10mg | \5.6 / 錠 |
ジメモルファンリン酸塩錠10mg | \5.6 / 錠 |
アストミン散10% | \41.3 / g |
ジメモルファンリン酸塩散10% | \35.9 / g |
アストミンシロップ0.25% | \3.8 / mL |
ジメモルファンリン酸塩シロップ小児用0.25% | \2.8 / mL |
ジメモルミンドライシロップ2.5% | \11.4 / g |
非麻薬性とあり安心して使用できそうですが、麻薬性の鎮咳薬もあるのですか?
麻薬性の鎮咳薬を下表にまとめています。
主成分(一般名) | 商品名 |
コデインリン酸塩水和物 | コデインリン酸塩 |
ジヒドロコデインリン酸塩 | ジヒドロコデインリン酸塩 |
オキシメテバノール | オテバニール |
鎮咳薬メジコンとアストミンではどちらが効果の高い薬と言えるのでしょうか?
メジコンとアストミンの効果を比較した研究は無いため、どちらの効果が高いかは分かっていません。
多くの中枢性非麻薬性鎮咳薬の研究開発試験では麻薬性の鎮咳薬の代表であるコデインとの効果を比較して効力の同等性や優位性を確認する試験がされていますが、他の多くの鎮咳薬との効力比較試験はされていません。
副作用のほとんど報告されていないのですが、安心して老若男女使用できる薬と判断していいのでしょうか?
高齢者や小児では成人と違い服用量を減らさなければなりません。
また妊娠の可能性があるか妊娠中あるいは授乳中の女性に対してアストミンの安全性を確認する研究はされていませんので医師の指導下で危険性より有益性が上回る場合のみ服用することになります。
11歳になってから初めてアストミンを処方されましたが、特に使用するのに問題が無いですよね?
医師により処方されていますが使用を続けている間に発疹などのアレルギー症状が出た場合はすぐに報告してください。
そのまま使用を継続するとアレルギー性のショックを引き起こす危険があるため使用の中止も考慮した処置を受けてください。
アストミンと検索すると製造中止と言うキーワードが出てきました。この薬は現在製造中止されているのですか?
アストミン錠10mg、アストミン散10%、アストミンシロップはアステラス製薬が製造と販売を行っていましたが、2015年10月に株式会社オーファンパシフィックに製造販売業務が受け継がれアステラス製薬での製造販売が終了しました。
そのため「製造中止」のキーワードが出てきていると推測されます。アストミンは現在も製造販売されている薬です。

薬剤師 まとめ
今回の内容は医薬品の添付文書とインタビューフォーム、「今日の治療薬2017」、「2016年薬価サーチ」を参考にしました。下表で今回の内容をまとめています。
商品名 | アストミン錠10mg、アストミン散10%、アストミンシロップ0.25% |
主成分 | ジメモルファンリン酸塩 |
薬理作用 | 咳中枢に直接作用し鎮咳作用を示す |
適用疾患 | 〇錠・散;上気道炎、肺炎、急性気管支炎、肺結核、珪肺・珪肺結核、肺癌、慢性気管支炎の咳を止める
〇シロップ;上気道炎、肺炎、急性気管支炎の咳を止める |
用法用量 | 〇錠;(15歳以上)1回1~2錠を1日3回
〇散;(15歳以上)1回0.1~0.2g、(8~14歳)0.1gを1日3回 〇シロップ;(2歳未満)1日量3~4.5mL、(2~3歳)1日量4~8mL、(4~6歳)1日量8~11mL、(7~14歳)1日量12~14mLを3回に分けて |
薬物動態 | 服用1~2時間で血中濃度が最高値 |
副作用 | 〇重大な副作用;報告なし
〇その他の副作用;発疹、めまい、不眠、頭痛、頭重、口渇、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、脱力感、けん怠感、頻脈、動悸、顔面潮紅 |
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