興奮や緊張、不安を抑えたり、筋肉の緊張を抑えるときに使用されるセルシン錠の効果と副作用を詳しく解説します。

また服用をオススメ出来ない人や注意すべき飲み合わせについても解説していきます!

専門家画像

日高 吉明

九州保健福祉大学薬学部

 

目次 必要な場所から読んでください

セルシン錠とは?

 

セルシン錠は、「ジアゼパム」を有効成分として含むお薬です。

このジアゼパムは、ベンゾジアゼピン系化合物に分類される薬で、薬理作用として、「馴化・鎮静作用」、「抗不安作用」、「筋弛緩・抗痙攣(けいれん)作用」を有しています。

 

セルシン錠はこんな時に服用します

セルシン錠は、抗不安薬、抑うつ薬、筋弛緩薬、麻酔前投薬として用いられます

 

使用する疾患や症状として以下のものがあります。

◎神経症における不安・緊張・抑うつ

◎うつ病における不安・緊張

◎心身症(消化器疾患、循環器疾患、自律神経失調症、更年期障害、腰痛症、頸肩腕症候群)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ

◎脳脊髄疾患に伴う筋痙攣・疼痛における筋緊張の軽減

◎麻酔前投薬

 

セルシンの種類・剤形・規格について

セルシンには、次の通り様々な種類が発売されています

錠剤や散剤(粉薬)、シロップ剤などの種類のことを剤型と呼びます。

 

◎セルシン錠2 mg/ 5 mg/ 10 mg(錠剤:内服薬)

◎セルシン散1%(散剤:内服薬)

◎セルシンシロップ0.1%(シロップ剤:内服薬)

◎セルシン注射液5 mg/ 10 mg(注射剤:注射薬)

 

これらの剤形や規格(成分の含有量)は症状や状態によって使い分けられます。

今回は、使用する機会の多い錠剤について説明していきます。

Sponsored Link

セルシン錠の効果・効能

 

セルシン錠の有効成分である「ジアゼパム」は、薬理作用として、「興奮や緊張を抑える馴化・鎮静作用」、「不安を抑える抗不安作用」、「筋肉の緊張を抑える筋弛緩・抗痙攣(けいれん)作用」を有しています。

そのため、セルシン錠には次のような効能・効果があります。

 

不安・緊張を鎮める効果

セルシン錠は、神経症(不安障害)やうつ病、そして自律神経失調症、更年期障害などの心身症からくる不安や緊張を抑えてくれます。

 

不安や緊張は日常生活を送る上で誰にでもあるものだと思いますが、病気の場合にはそれが過度に出てきてしまいます。

その結果、行動にも影響を与えてしまい、日常生活が困難になることもあります。

その感情の過度の変動を抑えてくれるのがセルシン錠です。

 

脳に直接作用しますので、様々な原因(神経症、うつ病、心身症)からくる不安・緊張に対しても効果を示すことができます。

 

心身症は、簡潔にいうと、ストレスなどの心理的要因により、身体の機能障害が起こった状態です。

自律神経失調症、更年期障害以外にも、ストレスからくる下痢や腕や腰の痛みなどが当てはまります。

 

セルシン錠は、ストレスに対する不安や緊張、気分の落ち込みを抑えますし、心身症の身体症状を改善する効果もあります。

 

 

気分の落ち込みを抑える効果

セルシン錠は、気分の落ち込みを和らげる効果もあります。

精神症や心身症の症状の一つである気分の落ち込みを抑えてくれます。

これは、「抑うつ」効果と呼ばれます。

 

筋けいれんの改善効果

セルシン錠は、精神的な部分に作用するだけでなく、筋肉にも作用します。

筋肉の緊張を抑え、筋肉を弛緩させます。

 

そのため、筋肉が過度に緊張した状態である「筋痙攣」を改善する効果があります。

筋痙攣時には痛みを伴いますので、筋痙攣を改善することでその痛みも改善できます。

 

脳脊髄疾患に伴う筋痙攣・疼痛」の適応があるのは、これらの効果があるためです。

 

麻酔前投与の効果

手術の前には多くの方が不安や緊張を覚えます。

一般的に、病院ではスムーズに手術を行うために、麻酔が必要な手術の前(手術日の朝)に「麻酔前投薬」というものを使用します。

 

セルシン錠は、患者さんの不安・緊張を抑える目的でこの麻酔前投薬として用いられます

 

また、筋肉が緊張した状態では、手術に影響を与える場合もありますので、手術の種類によってはセルシン錠の筋弛緩作用も有効となります。

Sponsored Link

セルシン錠の副作用

 

セルシン錠の副作用一覧

主な副作用
種類 0.1%~5%未満 0.1%未満
精神

神経系

眠気、ふらつき、眩暈(めまい)、歩行失調、頭痛、失禁、言語障害、振戦 霧視、複視、多幸症
肝臓 黄疸
血液 顆粒球減少、白血球減少
循環器 頻脈、血圧低下
消化器 悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、口渇
過敏症 発疹
その他 倦怠感、脱力感、浮腫

 

重大な副作用(頻度不明)
病名 症状
薬物依存

(連続使用により)

自身でコントロールできないセルシン錠の服用、連続服用など
離脱症状

(服用量の急激な減少もしくは服用の中止により)

痙攣発作(手足の筋肉がひきつり大きく震える)、せん妄(幻覚、異常行動などを伴う意識障害)、振戦(意思とは無関係に身体が震えてしまう状態:手が細かく震えるなど)、不眠、不安、幻覚、妄想など
刺激興奮、錯乱 興奮し正常な判断ができない、現在の時間や場所がわからなくなるなど
呼吸抑制

(慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合)

呼吸困難(息苦しさ)、息切れなど

 

重大な副作用の対処法

セルシン錠は、適切に服用しないと薬物依存、離脱症状があらわれることがありますので、用量および使用期間には注意が必要です。

指定の用量・用法を守り、急な減量や中止は行わないようにしましょう。

 

ただし、刺激興奮、錯乱および呼吸抑制の症状があらわれた場合には、直ぐに服用を中止し、医師に連絡してください。

 

眠気とその対処法

セルシン錠は、脳に作用する薬ですので、眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下が起こることがあります(頻度0.1%~5%)。

 

これらの副作用は、時間の経過とともに回復しますので、発現した場合にはしばらく睡眠をとるか安静にしておくと良いでしょう。

また、セルシン錠の服用後は、自動車の運転や危険を伴うような機械の操作は控えることが重要です。

 

頭痛・言語障害とその対処法

精神神経系の副作用として、頭痛やろれつが回らずうまく話せないなどの言語障害が出ることがあります。

これらの副作用は、時間の経過とともに回復しますので、発現した場合にはしばらく安静にしておくと良いでしょう。

 

震え・ふらつき・めまい・歩行失調とその対処法

セルシン錠は、筋肉を弛緩(ゆるめる)させる効果がありますので、振戦(意思とは無関係に身体が震えてしまう状態)、ふらつき、めまい、歩行失調があらわれることがあります(頻度0.1%~5%)。

これらの副作用も一時的なものですので、回復するまで安静にしておくと良いでしょう

 

もし頻繁に起こる場合や、症状がひどい場合には医師、薬剤師に相談してください

 

 

失禁とその対処法

セルシン錠は、脳に作用しますし、筋肉も弛緩させますので、まれに失禁が出ることがあります。

トイレにこまめに行く、失禁用のパンツを着けるなどの対処法もありますが、失禁は後始末も大変ですし、精神的な苦痛もあると思いますので、失禁の副作用がでた場合には薬の変更を考えるのが良いでしょう

変更を希望する場合は、医師に連絡してください。

 

頻脈・血圧低下とその対処法

頻度は低いようですが、循環器系(心臓の働きなど)の副作用として、頻脈(脈が早くなる)や血圧低下が報告されています。

 

これらの副作用も一時的なものですので、しばらく安静にしておいてください。

もし何度も出るようでしたら、医師、薬剤師に相談してください。

 

悪心・嘔吐・食欲不振・便秘とその対処法

頻度は低いようですが、消化器系(胃腸、肝臓の働きなど)の副作用として、悪心、嘔吐、食欲不振、便秘が報告されています。

これらの副作用も一時的なものが大半ですが、しばらく待っても回復しない時や繰り返し出るようでしたら、医師、薬剤師に相談してください。

 

倦怠感・脱力感・浮腫とその対処法

頻度は低いようですが、倦怠感、脱力感、浮腫が副作用として報告されています。

軽度の場合は様子をみてもらい、もし程度が重いようでしたら医師、薬剤師に相談してください。

 

かゆみ、発疹とその対処法

アレルギー反応の一つとして発疹が出ることがあります。

アレルギー反応はどの薬でも起こりえますので、セルシン錠でも起こる可能性はあります。

 

皮膚に発疹などの異常が見られた場合には、すぐにセルシン錠の服用を中止し、医師もしくは薬剤師に連絡してください。

Sponsored Link

黄疸とその対処法

セルシン錠(ジアゼパム)などの薬の成分が体内に取り込むと、身体は薬を「異物」と判断し、外に出そうとします。

セルシン錠の場合、主な方法として、「肝臓で代謝して出す」があります。

 

そのため、もともと肝臓の働きが弱い方や、セルシン錠を長期服用している方では、肝臓が働き続けることになり、疲れてしまいます。

その結果、肝臓の働きが悪くなる場合があります。

 

肝臓の働きが悪いと、倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸(皮膚や白目の部分が黄色くなる)、発疹、吐き気・嘔吐、かゆみといった症状が現れることがあります。

セルシン錠の服用により、まれに黄疸が出ることがあります(0.1%未満)。

 

黄疸が出るのは症状が進行した場合ですので、すぐにセルシン錠の服用を中止し、医療機関で適切な処置を受ける必要があります。

 

黄疸に気付いた場合には、セルシン錠の服用を止めて、すぐに医療機関に連絡してください。

 

顆粒球減少・白血球減少とその対処法

セルシン錠の服用により、まれに顆粒球減少、白血球減少が起こることがあります(0.1%未満)。

顆粒球減少、白血球減少とは、顆粒球および白血球が減少した状態のことです。

 

顆粒球、白血球は、体内に侵入した細菌やウイルスなどから私たちの身体を守る役目を担っています。

そのため、これらが減少してしまうと、細菌やウイルスによる感染を起こしやすくなり、感染による発熱などが症状として出てくることがあります。

 

これらは医療機関や健康診断での血液検査で気付く副作用です。

もし、血液検査値の異常が認められた場合には、セルシン錠の服用を中止して、異常に応じた処置を行うことになります。

Sponsored Link

セルシン錠の用量用法・服用方法

 

セルシン錠の正しい飲み方や服用回数

国から承認を受けている服用方法は以下の通りです。

なお、医師の判断により、増減することが可能となっています。

対象 疾患 用法・用量
成人 不安・緊張・抑うつ 1回2~5mg

1日2~4回服用

(入院中以外は、1日合計15mg以内)

成人 筋痙攣 1回2~10mg

1日3~4回服用

成人 麻酔前投薬 1回5~10mg

手術前夜の寝る前または手術前

小児 3歳以下:1日1~5mg、1~3回に分けて

4歳~12歳:1日2~10mg、1~3回に分けて

 

特別に注意が必要な方の服用方法

高齢者:運動失調などの副作用が発現しやすいとの報告があるので、少量から服用を開始して様子を見る必要があります。

 

3ヶ月以内の妊婦または妊娠している可能性がある婦人:使用はお勧めできません。どうしても使いたい場合には、事前に医師もしくは薬剤師に相談してください。

 

妊娠後期の妊婦または分娩前:子供への危険性があるので、使わないことをお勧めします。

 

授乳中の方:避けた方が良いですが、どうしても使う必要があれば使用して構いません。ただし、セルシン錠の服用中は、授乳を中止してください。

Sponsored Link

セルシン錠が効くまでの時間

 

セルシン錠内服後の「血液中ジアゼパム濃度の変化」のデータによると、最高濃度に達するのが1時間前後ですので、セルシン錠を飲んでから、1時間程度で多くの方に効果が出てくることが考えられます

 

薬の効き目や効くまでの時間、持続時間には個人差がありますので、あくまでも目安と考えてください。

ちなみに、服用後30分で効果が出てくる方もいるようです。

 

セルシン錠の効果持続時間や服用間隔

 

血中濃度の半減期について

セルシン錠を発売している製薬会社の情報によると、ジアゼパム(セルシン錠有効成分)の血中濃度の半減期は50時間程度となっています。

これは血液の中のジアゼパムが半分の量になるのに50時間かかるということです。

 

50時間は長い方で、抗不安薬として用いられるベンゾジアゼピン系薬物の中でも、長時間効果が続くタイプに分類されます。

 

薬剤師からのワンポイントアドバイス

薬の成分が腸で吸収され、血液中に入ると、身体は薬を「異物」と判断し、外に出そうとします。その主な経路として、「肝臓で代謝・腎臓から尿として排せつ」があります。血液によって肝臓や腎臓に運ばれた薬は、徐々に代謝・排せつされ、血液中から減っていきます。この減っていく時間は、個人差もありますが、薬の種類によっても大きく変わります。これを分かりやすく示したのが、血中半減期です。1時間の薬もありますし、100時間を超える薬もあります。一般的には半減期の長い薬物ほど効果持続時間も長いので、半減期を元に1日の服用回数が決められることもあります。

お薬画像

 

各症状別の服用量・服用間隔

疾患 服用量・服用間隔
不安・緊張・抑うつ 1回2~5mg

概ね6~12時間ごと(1日2~4回服用)

筋痙攣 1回2~10mg

概ね8~12時間ごと(1日3~4回服用)

麻酔前投薬 1回5~10mg

手術前夜の寝る前または手術前に1回のみ

 

通常の服用量・服用間隔はこの通りです。

この服用量・服用間隔を守らないと薬物依存などの副作用が出やすくなりますので、ご注意ください。

 

なお、医師の判断により増減することがありますので、別途医師の指示がある場合には、そちらに従ってください。

Sponsored Link

セルシン錠が効かない!そんな時の対処法

 

セルシン錠を飲んでも効かない場合には、次の4つのパターンが考えられます。

 

症状がセルシン錠の適応でない場合

セルシン錠は、幅広い症状に効果がある薬ですが、効果には限界があります。

例えば、神経症、うつ病、心身症以外の疾患が原因の不安や緊張に対しては、効果が期待できません。

 

セルシン錠を飲んでもほとんど効果が感じられない場合には、医師の診察を受けて違う薬を処方してもらう必要があります。

 

ただ、医師が少ない量からセルシン錠の効果を試している場合もありますので、その場合は薬の服用量を増やすことになります。

医師にこの服用量で効果がなかったことを伝えてください。

 

原因疾患が悪化した場合

以前は効いていたのに効かなくなった場合には、この原因が考えられます。

例えばうつ病が悪化した場合には、不安な気持ちが強くなりますので、同じ量のセルシン錠では効果が不十分に感じることもあるでしょう。

 

このような場合には、原因疾患の治療を優先して行う必要がありますので、原因疾患の治療を行っている主治医にその旨を伝えてください。

 

有効成分のジアゼパムに耐性ができた場合

「これまではセルシン錠を飲んで効果があったのに、少しずつ効き目が悪くなった気がする」という場合は、『耐性』が考えられます。

耐性とは、ジアゼパムの作用に身体が慣れてしまうことです。

 

効き目が悪くなるので、量を増やしたくなると思います。

ただ、自分の判断で増やしてしまうと、依存症になる危険性がありますので、安全に使うためには医師の判断が必要です。

 

この服用量で効果がなくなってきたことを医師に伝えて、量を増やしても良いか指示してもらいましょう。

 

既に似たような薬を服用している場合

既に同様の効果を持つ似たタイプの薬を服用している場合には、セルシン錠の効果はほとんど期待できません。

薬の効くメカニズムが同じ場合は、効果に上限があり、追加効果が出にくいためです。

 

このような場合には、違うタイプの薬に変更する必要がありますので、現在服用しているすべての薬を医師もしくは薬剤師に伝えてください。

効果が出るように薬の種類を変更してくれます。

Sponsored Link

セルシン錠の服用がお勧めできない人

 

急性狭隅角緑内障がある方

セルシン錠を使うと症状が悪化する可能性がありますので、服用してはいけません

失明する危険性があります。

 

目の病気である緑内障にも種類があり、使ってはいけない薬が異なります。

そのため、眼科で緑内障と診断された方は、緑内障の種類と使ってはいけない薬を聞いておくとよいでしょう。

 

重症筋無力症がある方

セルシン錠を使うと症状が悪化する可能性がありますので、服用してはいけません。

呼吸に関する筋肉が弛緩して呼吸ができなくなり、死亡する危険性があります

 

妊娠中・授乳中の方

3ヶ月以内の妊婦、妊娠後期の妊婦、分娩前または妊娠している可能性がある方の使用はお勧めできません。

どうしても使いたい場合には、事前に医師もしくは薬剤師に相談してください。

 

授乳中の方も同様です。

ただ、どうしても使う必要があれば使用して構いませんが、その場合は、授乳を中止してください

 

 

乳児・幼児

セルシン(ジアゼパム)は、乳児・幼児の筋痙攣に使える数少ない薬です。

ただし、効果が強くあらわれる可能性が高いので、少ない量から慎重に使う必要があります

 

また、乳児・幼児は錠剤を飲み込めないことがほとんどですので、別の剤形の散剤かシロップ剤を用いることになります。

 

心障害、呼吸不全がある方

心障害もしくは中等度または重篤な呼吸不全がある場合には、これらの症状を悪化させる可能性がありますので、セルシン錠を少ない量から試して影響がないかを確認しながら使う必要があります。

 

これは医師の判断が必要になりますので、セルシン錠を使いたい場合には、心障害もしくは呼吸不全の治療を行っている主治医に相談してください。

 

肝障害、腎障害がある方

肝障害、腎障害がある場合には、有効成分ジアゼパムの体外への排泄が遅くなる可能性があります。

効果が強く出ることがありますし、副作用も出やすくなりますので、少ない量から慎重に使う必要があります。

 

脳に器質的障害がある方、衰弱している方

セルシン錠の効果が強くあらわれる可能性が高いので、少ない量から慎重に使う必要があります。

 

これらに該当する方は、医師もしくは薬剤師にセルシン錠を服用する前に必ず相談してください。

Sponsored Link

セルシン錠と他の抗けいれん薬を比較

 

セルシン錠とホリゾンの違い

「セルシン」と「ホリゾン」は同じ『ジアゼパム』を有効成分に含む薬です。

違う製薬メーカーが販売しているため、異なる商品名になっています。

同じ有効成分ですので、含有量が同じであれば、同じ効果と考えて問題ありません。

 

その他にも『ジアゼパム』を有効成分に含む薬としては、「ダイアップ坐剤」があります。

これは坐剤で、小児用のけいれん発作に用いられます。

 

セルシン錠とデパスの違い

デパス錠・細粒(有効成分:エチゾラム)も、セルシン錠と同じベンゾジアゼピン系化合物の薬剤です。

そのため、効果を発揮するメカニズムや身体に対する効果は同じです。

 

 

効果の強さと血中半減期が異なりますので、効き目の長さが違ってきます

セルシン錠の方が効き目は弱いですが、効果時間は長いとされています

 

そのため、デパス錠には、「睡眠障害」と「神経衰弱症状」の適応があります。

睡眠障害に対しては、効き目が短いため、寝つきを良くする目的で飲んでも、翌朝には薬の効き目が切れているということです。

効き目が長いと翌朝も頭がぼーっとする状態になってしまいます。

 

薬剤師からのワンポイントアドバイス

ベンゾジアゼピン系化合物を含む薬剤は、以下のものがあります。代表的な薬剤を血中半減期で超短時間~超長時間に分類していますので、おおよその効果時間の違いが分かると思います。これらの薬剤は、作用時間と効果の強さによって、抗けいれん薬以外にも、抗不安薬や睡眠障害の治療薬として使用されています。

超短時間 短時間 中程度 長時間 超長時間
ハルシオン

グランダキシン

デパス

リーゼ

リスミー

レンドルミン

サイレース

セパゾン

バランス

ワイパックス

セルシン

セレナール

 

メイラックス

レスタス

 

 

お薬画像

Sponsored Link

セルシン錠の飲み合わせに注意!

 

リトナビル(商品名:ノービア)

一緒に服用してはいけません(併用禁忌)

 

抗HIV薬のリトナビルが、ジアゼパム(セルシン錠の有効成分)の体外への排泄を妨害することにより、ジアゼパムの血中濃度が高いまま推移します。

そのため、効果や副作用が過度に出ることが予想されています。

 

過度の鎮静や呼吸抑制が出ると生命の危険も考えられますので、併用禁忌となっています

 

併用注意一覧

併用注意とは、一緒に飲むと効果や副作用が強く出る可能性があるため、十分に服用後の様子を確認しながら使う必要がある飲み合わせのことです。

 

セルシン錠には、以下の併用注意薬物があります。

薬剤 商品名 併用した際に起こりうる症状
中枢神経抑制剤

(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体など)

コントミン、ウインタミン、フェノバルビタールなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
モノアミン酸化酵素阻害剤 エフピーなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
シメチジン タガメットなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
オメプラゾール オメプラールなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
シプロフロキサシン シプロキサンなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
フルボキサミンマレイン酸塩 ルボックスなど 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強
マプロチリン塩酸塩 ルジオミールなど ・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強

・マプロチリン塩酸塩を急速に減量または中止した場合に痙攣

ダントロレンナトリウム水和物 ダントリウムなど 筋弛緩作用が増強
アルコール 飲酒 眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が増強

 

セルシン錠は市販で手に入る?

 

セルシン錠などのベンゾジアゼピン系化合物を含む薬剤は、市販されていません

気軽に連用できる環境では、薬物依存を起こす可能性や乱用の危険性が高いことが一因です。

 

そのため、セルシン錠は向精神薬に分類され、管理などの取扱いが法律で定められています。

ですので、不安、緊張やうつ状態を感じた時には、早めに医療機関を受診して、薬を処方してもらいましょう。

Sponsored Link

セルシン錠の添付文書について

 

セルシン錠の詳しい情報は、医療従事者が使用する「添付文書」というものに記載されています。

興味がある方は、「こちら(http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00048090.pdf)」をご覧ください。

 

セルシン錠のQ&A

 

Q&A

何歳から服用してもいいのですか?

特に決まりはありませんので、小児に対する用法・用量もしくは医師の指示を守って服用してください。

セルシン(ジアゼパム)は、乳児・幼児の筋痙攣に使える数少ない薬です。

乳児・幼児は錠剤を飲み込めないことがほとんどですので、別の剤形の散剤かシロップ剤を用いることになります。

妊娠中や授乳中の体への影響や、胎児への影響が心配されますが飲んでも大丈夫ですか?

胎児への影響が考えられますので、セルシン錠の服用を控えることをお勧めします。

妊娠中にどうしても服用したい場合は、産婦人科の医師に相談してください。

また、授乳中にどうしても使いたい場合には服用して構いませんが、その場合は、授乳を中止してください。

セルシン錠は処方薬でしか手に入らないものですか?市販で同じ成分のものを買うことができますか?

残念ながら、市販薬で同じ成分のものはありません。

処方薬でしか手に入りませんので、医療機関を受診して、医師に必要であることを伝えましょう。

セルシン錠は依存性や安全性の面で心配はありませんか?

セルシン錠は、依存性を起こす可能性がありますし、副作用がでる可能性があります。

ただ、多くの場合、問題となるのは通常の量よりも多めに服用場合、長期間服用した場合ですので、医師の指示に従って服用していれば、それほど心配することはありません。

自分の判断での服用量の増量や、症状が落ち着いているのに服用を続けると危険ですので、そのような使い方は避けてください。

セルシン錠2mg/5mg/10mgの効果の違い、投与方法の違いは注意が必要でしょうか?

有効成分ジアゼパムの含有量が異なりますので、効果に違いが出てきます。

また入院していない場合は、1日の最大量が15mg以内と決められていますので、投与回数にも注意する必要があります。

医師が適切な服用量、服用回数を決めていますので、その指示に従えばほとんどの場合は問題ありません。

セルシン錠の副作用に眠気が起きやすいとありますが、服用中の車の運転は大丈夫でしょうか?

眠気や注意力低下が副作用としてありますので、基本的には車の運転を避ける必要があります。

もしセルシン錠を繰り返し飲んで、眠気などの症状が全く現れないことが分かっている場合には、運転しても問題ないと考えられます。

ただし、体調(風邪や睡眠不足など)によっては、副作用とは限りませんが眠気が出やすくなりますので、その場合は運転を避けるようにしてください。

セルシン錠と一緒に飲み合わせてはいけない薬はありますか?

はい、飲み合わせてはいけない薬があります。

「リトナビル(商品名:ノービア)」という薬です。その他にも飲み合わせに注意が必要な薬がいくつかありますので、詳しくは「併用注意一覧」をご覧ください。

セルシン錠のジェネリック医薬品はありますか?ジェネリック医薬品の薬価は先発品とかなり差がありますか?

はい、ジェネリック医薬品が5種類程度発売されています。

薬価は約半分ですので、量によっては値段が変わってくると考えられます。

セルシン錠を飲むときの飲酒は控えた方がいいですか?

はい、飲酒は控えた方がよいでしょう。

セルシン錠の鎮静効果や精神神経系の副作用が増強されることがあるためです。さらに、セルシン錠とアルコールを一緒に連用することにより、依存症が出やすくなるという報告もあります。

そのような状態にならないために、セルシン錠の服用中は飲酒を控えるようにしてください。

抗不安薬の目的でセルシン錠を飲んでいるのですが、依存性が心配です。どの程度継続して服用する薬でしょうか?

症状や原因となる疾患によっては、1年以上継続して服用することもあります。

医師があなたの状態を確認しながら継続可能かどうか、依存症が出るかどうかを判断します。

そのため、定期的に受診すること、医師の指示を守って服用していれば心配する必要はありません。

セルシン錠は効果がある薬ですので、依存症を心配しすぎて使わないと、もったいないことになります。依存症を心配しすぎないことが重要です。

セルシン錠の保管方法や余った場合の管理方法は?

他の薬と同じように、「子供の手の届かないところ」で、「直射日光を避けて」、「高温・多湿にならない場所」を選んで、そこに保管してください。

また、薬が余った場合には、廃棄することをお勧めします。次に似たような症状が出た時に使おうと思うかもしれませんが、似たような症状でも原因が異なることが多々あります。

そのため、別の症状でセルシン錠を使うと依存症や副作用の危険性が高くなりますので、使わないようにしてください。

生活習慣の改善で薬を止める方法はありますか?常用することが不安でできるだけ断薬したいと考えているのですが。

運動や食事などの生活習慣で、不安の原因となっている疾患を改善することができることが分かっています。

身体を動かすことで、ストレスを発散させ、自律神経を活発にすることができるようです。

また、食事ではヨーグルトなどに含まれる乳酸菌の一部が、気分の落ち込みや不安を和らげることが報告されています。

このような生活習慣を改善することで、セルシン錠の早期の減量や中止に繋がることが期待できます。気になる方は試してみては如何でしょうか?

葛根湯(漢方・風邪薬)との飲み合わせは大丈夫でしょうか?

特に問題はないとされています。

症状によっては、セルシン錠と葛根湯が医師から同時に処方されることもあるようです。

たくさんの薬を飲んでいる祖母がハルシオン(睡眠導入剤)の代わりにセルシン錠を飲もうとしていますが、問題はありませんか?

ハルシオンとセルシンは効果時間がかなり違いますので、急に変えると症状が悪化する可能性があります。

避けた方が良いでしょう。

症状によっては(特に精神疾患の場合は)、自己判断で薬の用量・用法や種類を変更すると問題となることが多々ありますので、主治医に確認してください。

Sponsored Link