身体の色々な部分の痛み、炎症を抑える目的や解熱剤として使用されるロキソプロフェンの効果や副作用を詳しく解説します。

また、服用をオススメできない人やロキソニンとの比較も解説していきます!

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日高 吉明

九州保健福祉大学薬学部

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目次 必要な場所から読んでください

ロキソプロフェンとは?

 

ロキソプロフェンはこんなお薬です

ロキソプロフェンは、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs: Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)に分類される薬です。

 

鎮痛、抗炎症、解熱作用を持っているため、身体のいろいろな部分の痛み、炎症を抑える目的や解熱剤として使用されています。

「鎮痛作用、抗炎症作用、解熱作用がいずれも強く、一方、消化管障害作用は弱い非ステロイド性消炎鎮痛剤を作ろう」と意図して開発された薬です。

 

そのため、ロキソプロフェンは効果が強く、副作用の消化管障害が少ないという特徴があります。

 

作用機序としては、炎症や痛み、発熱の原因となるプロスタグランジン類の生合成抑制です。

 

プロスタグランジン類は、シクロオキシゲナーゼという酵素によって生合成されて、局所で炎症や痛み、発熱を引き起こします。

 

ロキソプロフェンは、このシクロオキシゲナーゼを阻害することで、プロスタグランジン類を減らし消炎鎮痛効果を発揮します。

 

また、ロキソプロフェン自体は効果が弱い化合物です。服用した後、消化管よりそのままの形で吸収されます。

 

そして私たちの体内で、速やかにプロスタグランジン生合成抑制作用の強い「活性代謝物(trans-OH 体)」に変換され、消炎鎮痛効果を発揮します。

 

消化管にある時には効果が弱い化合物のままですので、消化管障害が少ないということです。

 

このように成分が吸収後に体内で活性代謝物に変化するタイプの薬を『プロドラッグ』と呼びます。

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ロキソプロフェンの商品名

先発品としては、第一三共株式会社より「ロキソニン」という商品名で販売されています。

 

また、後発品(ジェネリック医薬品)も多く発売されており、「ロキソプロフェンナトリウム錠」と表記されている商品が多くあります。

 

このように名前が異なるのは、先発品は開発した会社が名前をつけることができますが、ジェネリック医薬品の場合は、「成分名」と「販売する会社の名前」を組み合わせたものを商品名にするというルールがあるためです。

 

例) 先発品 販売:第一三共株式会社 商品名「ロキソニン錠60 mg」

後発品 販売:日医工株式会社 商品名「ロキソプロフェンナトリウム錠60 mg 日医工」

 

注)後発医薬品のルールは、平成17年に開始しましたので、それ以前に承認されている後発医薬品については、上記の例に当てはまらない場合があります。

 

ロキソプロフェンはこんな時に服用(使用)します

ロキソプロフェンは、鎮痛、抗炎症、解熱剤として使用されています。使用する疾患や症状として以下のものがあります。

 

◎悪寒、発熱時の解熱

◎頭痛

◎生理痛

◎筋肉痛

◎歯痛

◎神経痛

◎関節リウマチ

◎変形性関節症

◎腰痛症

◎肩関節周囲炎

◎頸肩腕症候群

◎急性上気道炎

 

さらに手術後、外傷後ならびに抜歯後の痛みや炎症を抑える際にも使用します。

ロキソプロフェンの種類・剤型・規格について

ロキソプロフェンナトリウムの先発品としては、「ロキソニン」があります。

ロキソニンといっても実際は、以下の通り様々な種類が発売されています。錠剤やゲル、テープなどの種類のことを剤型と呼びます。

 

◎ロキソニン錠60 mg (錠剤:内服薬)

◎ロキソニン細粒10% (細粒:内服薬)

◎ロキソニンゲル1% (ゲル状:外用薬)

◎ロキソニンテープ50 mg/ロキソニンテープ100 mg (テープ剤:外用薬)

◎ロキソニンパップ100 mg (パップ剤:外用剤)

 

パップ剤とは、水分を含んでいる貼り薬で、テープ剤よりも厚みがあります。

そのため、テープ剤に比べて、物理的な伸縮性(伸びる力)は弱いですし、粘着性(くっつきやすさ)も弱いです。

 

一方、貼った時のひんやりした感じや清涼感は高いので、気持ち良さを感じる方もいるようです。

薬の効果自体は同じですので、効果以外の点でどちらを使うか決めることになります。

ロキソプロフェンの使用方法

 

錠剤および細粒の場合:

目的 用法・用量
上記の疾患での消炎・鎮痛 定期的な服用:1回60mgを1日3回

頓用:症状が出た時に1回60~120mg

急性上気道炎での解熱・鎮痛 頓用:症状が出た時に1回60mg

(1日180mgまで)

テープおよびパップの場合:1日1回、患部に貼る。ゲルの場合:適量を1日数回、患部に塗る。

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ロキソプロフェンの効能・効果

 

ロキソプロフェンには以下の効能・効果があります。

解熱の効果

急性上気道炎(いわゆる風邪)などの感染症の時に発熱し、悪寒がすることがあると思います。

そういう時にロキソプロフェンは解熱効果を発揮します。医療現場では、38.5℃以上に体温がなった時にロキソプロフェンを飲むように指示されることが多いようです。

 

ロキソプロフェンは、熱がある場合に効果が出て、平熱(通常時の体温)まで下げてくれます。平熱以下には下げないという特徴もありますので、安心してお使いください。

 

解熱作用を期待して用いる場合は、基本的に熱が出た時にのみ使用する形(頓用)となります。

 

薬剤師からのワンポイントアドバイス

風邪などのウイルス感染の時に熱が出るとキツさを感じると思います。高熱時のキツさは、個人差がありますので、38.5℃でもあまりキツさを感じない方もいれば、37.5℃でもキツイと感じる方もいます。また、熱が出るのはウイルスを殺す・増殖を抑えるための正常な免疫反応ですので、熱を下げ続けると感染症が長引いてしまうことに繋がります。解熱剤を使わない方が感染症の治癒までの期間が短いという研究結果もありますので、できるだけロキソプロフェンを使わないようにするのが良いでしょう。ただ、高熱でキツイ状態が続くのも大変ですし、その状態で仕事や勉強をしなければいけない時もあると思います。そこで、「高熱でキツいなと感じた時」や「どうしても熱を下げたい時」にだけロキソプロフェンを使うようにすることをお勧めします。

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頭痛への効果

ロキソプロフェンは、頭痛にも効果があります。風邪などの感染症にかかった時の頭痛や肩こりや眼の疲れによる頭痛に効果があります。

 

頭痛が出始めたと思った時に、つまり早い段階でロキソプロフェンを飲むと効果が高いと言われています。

 

一方、頭痛の中でも片頭痛にはほとんど効果がありませんので、ご注意ください。

 

ロキソプロフェンを使って頭痛が治まらない場合には、片頭痛などを疑い病院を受診することをお勧めします。

片頭痛は、プロスタグランジン類による痛みではなく、血管の収縮・拡張が原因の頭痛だからです。

生理痛への効果

ロキソプロフェンは、生理痛にも効果があります。腹痛や腰痛、頭痛など生理痛の痛みの症状全般を抑えてくれます。

痛みが出始めたと思った時に飲むと効果的です。

 

筋肉痛への効果

筋肉痛にもプロスタグランジン類が関与していますので、ロキソプロフェンは筋肉痛を緩和する効果を持っています。

 

筋肉痛に使う際には、飲み薬よりもテープ剤やゲル剤などの外用薬の方が適しています。

痛みがある部分に使用するだけですので、副作用の心配が減るためです。

 

ただ、筋肉の回復を早める効果はありませんので、痛みが減ったからといって無理をすると怪我に繋がる可能性も出てきます。あくまでも痛みを抑えるだけの効果です。

 

歯痛への効果

ロキソプロフェンは、虫歯などによる歯の痛みや抜歯後の痛みや腫れにも効果があります。

 

虫歯による強い痛みが出た時にはすぐに飲んで良いですし、抜歯後は痛みが出ることがほとんどですので、痛みが出る前に飲んでもらっても構いません。

 

遅くとも抜歯後に歯茎が腫れる前に使った方が良いでしょう。

 

腰痛への効果

ロキソプロフェンは、慢性の腰痛にも効果があります。

錠剤を毎日定期的に服用する方もいますし、テープ剤やゲル剤などの外用薬を患部に使用している方もいます。

痛みがある部分の範囲(サイズ)によって、使用するロキソプロフェンのタイプ(剤型)を選ぶこともあります。

 

例えば、広範囲でテープ剤で覆えない場合は、ゲル剤を使って広く伸ばすなどです。ロキソプロフェンは、腰以外にも膝や肩の慢性の痛みにも同様に使用できます。

 

消炎・鎮痛への効果

ロキソプロフェンは、関節リウマチ、変形性関節症などの慢性疾患や手術後、外傷後(打撲、骨折など)の急性疾患のどちらでも、抗炎症や鎮痛に用いられます。

 

慢性疾患の場合は、長期的に服用することになります。そのため、消化管障害の副作用の発現率が低いロキソプロフェンが適しており、慢性疾患に広く使われています。

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ロキソプロフェンの副作用

 

ロキソプロフェンの使用による、これまでに報告がある副作用は以下の通りです。

 

ロキソプロフェンの副作用一覧

主な副作用

症状
消化器症状 胃部不快感、腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振
浮腫 むくむ
過敏症 発疹、じんましん
中枢抑制 眠気

 

重大な副作用
病名 症状
ショック
アナフィラキシー様症状
血圧低下、じんましん、喉頭浮腫(のどがつまる)、呼吸困難(息苦しさ)
無顆粒球症 突然の高熱、寒気、のどの痛み
溶血性貧血 疲れやすい、だるい、頭が重い、動悸、息切れ
白血球減少症 発熱、だるい、易感染(感染しやすくなる)、創傷治癒遅延(傷が治りにくくなる)
血小板減少症 青あざができやすい、皮下出血、鼻血、過多月経、歯ぐきの出血
皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson症候群)
高熱(38℃以上)、目の充血、まぶたの腫れ、目が開けづらい、唇や陰部のただれ、排尿・排便時の痛み、のどの痛み、皮膚が広範囲で赤くなるといった症状が持続したり急激に悪化したりする
中毒性表皮壊死融解症
(Toxic Epidermal Necrolysis)
高熱(39℃以上)、目の充血、唇のただれ、のどの痛み、皮膚が広範囲で赤くなるといった症状が持続したり急激に悪化したりする
急性腎不全 尿の量が少なくなる、ほとんど尿が出なくなる、一時的に尿量が多くなる、発疹、むくみ、だるい
ネフローゼ症候群 足がむくむ、尿の量が少なくなる、だるい、トイレの時に尿が強く泡立つ、息苦しい、尿が赤くなる
間質性腎炎 発熱、発疹、関節の痛み、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状またこれらの症状の持続、むくみ、尿の量が少なくなる
うっ血性心不全 動くと息苦しくなる、疲れやすい、足がむくむ、急に体重が増加する、咳やピンク色の痰が出る
間質性肺炎 階段の上り下りや少し激しい運動をすると息切れする・息苦しくなる、空咳(痰がからまない咳)、発熱、これらの症状が持続したりする
消化管出血 吐血、下血(吐血と異なり血が肛門から出てくること)、血便(便に血が混ざっている)
消化管穿孔 激しい腹痛、心窩部痛(みぞおちの痛み)
大腸・小腸の狭窄・閉塞 腹部が張る、著しい便秘、腹痛、吐き気、嘔吐 これらの症状が持続する
肝機能障害 だるい、食欲不振、発熱、黄疸(皮膚や白目の部分が黄色くなる)、発疹、吐き気・嘔吐、かゆみ
喘息発作 息をするときにヒューヒュー、ゼーゼーと鳴る、息苦しい
無菌性髄膜炎 発熱(40℃くらい)、頭痛、悪心・嘔吐、意識混濁、項部硬直(うなじがこわばり硬くなって首を前に曲げにくい状態)
横紋筋融解症 筋肉痛、手足のしびれ、手足に力が入らない、こわばる、だるい、尿の色が赤褐色になる

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重大な副作用の症状とその対処法

重大な副作用は、頻度はかなり低いのですが、発生すると命にかかわる可能性があるものです。

 

上記の表にある症状が、運動や感染症など心当たりのある時以外に起きたら、ロキソプロフェンの使用を中止し、すぐに医師に連絡してください。

 

胃痛の症状とその対処法

ロキソプロフェンを内服で使用した場合に、報告が最も多い副作用(頻度2%~3%)は消化器症状です。

 

ロキソプロフェンは、プロスタグランジン類の生合成を阻害することで効果を発揮しますが、プロスタグランジン類の中には消化管の粘膜保護作用を持つものもあります。

 

そのため、消化管の防御力が落ちて副作用が出ることがあります。症状が悪化すると胃潰瘍になることもあります。

 

胃痛はその中の一つで、症状にはみぞおちのあたりがズキズキと痛むなどがあります。空腹時に痛みを感じて、食事により痛みが軽くなる場合は、胃潰瘍の可能性があります。

 

胃痛の症状が出た場合には、ロキソプロフェンの使用を一旦中止してください。症状が軽い場合は、胃痛が改善します。

 

もし胃痛の症状が続く場合は、早めに医療機関を受診してください。

 

胃や腸などの消化管を保護するためにも、ロキソプロフェンを服用する際は空腹時を避けることが望ましいです。

しかし、どうしても食事をとれないという状況もあります。その際は多めの水(250 mL程度)で服用してください。

腹痛の症状とその対処法

腹痛もロキソプロフェンの頻度の高い副作用である消化器症状の一つです。

 

腹部がズキズキ痛むなどの症状があります。胃痛と似たような場所に痛みが出ることもあります。胸やけやげっぷなどを伴うこともあります。

 

さらに空腹時に痛みを感じて、食事により痛みが軽くなる場合は、十二指腸潰瘍の可能性があります。

 

腹痛の症状が出た場合には、ロキソプロフェンの使用を一旦中止してください。

症状が軽い場合は、腹痛が改善します。もし症状が続く場合は、早めに医療機関を受診してください。

 

なお、消化管の多くは下腹部に存在するため、胃痛や腹痛だけで副作用が出た部位を特定するのは困難です。

 

ですので、適切な治療を行うために、医療機関を受診し十分な検査を行うことが望ましいです。

 

消化管出血、消化管穿孔の症状とその対処法

胃潰瘍や十二指腸潰瘍がさらに悪化すると、「消化管出血」を起こしたりや胃や腸に穴が空く「消化管穿孔」となることもあります。

 

これらの状態では、生命に関わることがありますので、早急な治療が必要です。

 

消化管出血の際には、血を吐いたり、便に血が混ざったりします。

吐いた血は薄い黒色で、便と一緒に出てきた時にはコールタールのような黒色になることが多いようです。

 

いつも目にする血とは色が異なり、出血に気付かない場合もありますので、ご注意ください。血を吐いた場合や、便に血が混ざった場合には、すぐに医師に連絡してください。

 

小腸・大腸の狭窄・閉塞の症状とその対処法

消化管症状が小腸・大腸に起こった場合は、小腸・大腸が狭くなったり、詰まったりする状態になることがあります。

 

この状態では、腹部が張る、著しい便秘、腹痛、吐き気、嘔吐といった症状が持続します。

 

これは「狭窄・閉塞」という名前のとおり「腸が閉じてしまう」ため便やガスが排出されることなく腸に溜まり続けてしまうからです。

進行するととても危険なので、すぐに医療機関を受診しましょう。

 

また、この症状は胃痛のようにロキソプロフェンの直接的な作用でおこると言うよりも、保護粘膜の生成を阻害し、

その結果として消化管の壁が傷つき、それを修復しようとどんどん壁が厚くなり閉塞してしまうといった感じです。

 

長期間の服用による副作用であるため、医師の監視下以外での長期連用は避けましょう。

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肝臓や腎臓の働きが悪くなる症状とその対処法

ロキソプロフェンなどの薬の成分が体内に取り込むと、身体は薬を「異物」と判断し、外に出そうとします。

その主な方法として、「肝臓で代謝して出す・腎臓から尿として出す」があります。

 

そのため、もともと肝臓や腎臓の働きが弱い方や、ロキソプロフェンを長期連用している方では、肝臓や腎臓が働き続けることになり、疲れてしまいます。

 

その結果、それぞれの働きが悪くなる場合があります。

 

肝臓の働きが悪いと、だるい、食欲不振、発熱、黄疸(皮膚や白目の部分が黄色くなる)、発疹、吐き気・嘔吐、かゆみといった症状が現れることがあります。

 

腎臓の働きが悪いと、尿量が少なくなる、ほとんど尿が出なくなる、一時的に尿量が多くなる、発疹、むくみ、だるい、排尿時に尿が強く泡立つ、息苦しい、尿が赤くなるといった症状が現れることがあります。

 

もともと肝臓や腎臓の働きが弱い方や、上記のような症状が現れた場合は医療機関を受診し十分な検査を受けることが望ましいです。

 

健康診断などで指摘されることもありますので、指摘されたらロキソプロフェンの使用をストップして、医療機関を受診しましょう。

 

喘息(ぜんそく)の症状とその対処法

喘息発作などの呼吸障害があらわれることがあります。咳が止まらなくなる、咳で息苦しくなるなどの症状がでます。

 

咳が続いたり、息苦しさを感じたりした場合には、ロキソプロフェンの使用を中止し、医療機関を受診してください。

 

食欲不振の症状とその対処法

消化管症状の一つとして、食欲不振が出ることがあります。一過性のことが多いので、服用をストップして、少し時間をおけば改善します。

 

この状態が進むと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になり、さらに重症化すると消化管出血が起こることもあります。

 

食欲不振が続くような場合は、潰瘍に進む可能性がありますので、一旦使用を中止して様子を見てください。

 

発疹の症状とその対処法

アレルギー反応の一つとして発疹が出ることがあります。アレルギー反応はどの薬でも起こりえますので、安全性が高いとされているロキソプロフェンでも起こる可能性はあります。

 

皮膚に発疹などの異常が見られた場合には、すぐにロキソプロフェンの使用を中止してください。

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ロキソプロフェンが効くまでの時間

 

ロキソプロフェン錠内服後の「血液中濃度の変化」やこれまでの「臨床試験の結果」から、ロキソプロフェン錠を飲んでから、30分~1時間で多くの方に効果が出てくることが分かっています。

 

ロキソプロフェンの外用薬(シップ、テープ、ゲル)では、明らかな臨床データはありませんが、使用してから1時間以内に効果が感じられると言われています。

 

薬の効き目や効くまでの時間、持続時間には個人差がありますので、あくまでも目安と考えてください。ロキソプロフェン錠を飲んでから15分程度で効果を感じる方もいるようです。

 

体重や体脂肪率、代謝酵素の強さなどで変わってくるためです。

 

薬剤師からのワンポイントアドバイス

薬は早く効くと思い込んで飲むと、効果が出るまでの時間が早くなることがあります。不思議に感じるかもしれませんが、実際の臨床試験でも確認されています。専門的な言葉を使うと、『プラセボ効果』の一種だとされています。そのため、早く効かせたい場合は、「この薬は早く効く薬だ」と錠剤を見つめながら念を送ってから飲むことをお勧めします。

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ロキソプロフェンの効果持続時間や服用間隔

 

ロキソプロフェン錠服用後の「血液中濃度の変化」のデータを見ると、ロキソプロフェンとその活性代謝物は6時間後には身体からほとんどがなくなっています。

 

「臨床試験」では、7時間効果が持続したというものがありますので、ロキソプロフェン錠を内服後、6時間~7時間程度効果が持続すると考えられます。

 

また、内服後4時間ではロキソプロフェンとその活性代謝物は90%程度が身体からなくなっています。

 

この点から服用間隔を4時間以上空けると、薬の量が重複しないと考えられます。

なお、市販薬の「ロキソニン®S」の添付文書にも、4時間以上服用間隔を空けるように記載されています。

 

ロキソプロフェンの外用薬(シップ、テープ)では、貼ってから24時間効果が持続すると言われています。

ゲルタイプの薬は、洗い流すタイミングや使用量によりますが、4~6時間効果が続くと言われています。

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ロキソプロフェンが効かない!そんな時の対処法

 

ロキソプロフェンが効かないのは次の4つのパターンが考えられます。

 

プロスタグランジン類が関与していない痛みの場合

例えば、片頭痛は血管の収縮・拡張が痛みの原因とされています。プロスタグランジン類が関与していませんので、ロキソプロフェンはほとんど効果がありません。

 

この場合は、片頭痛の治療を行う必要がありますので、片頭痛の専門の病院を受診してください。

ロキソプロフェンが効かないタイプの痛みもあると覚えておくと良いでしょう。

原因疾患が悪化している場合

ロキソプロフェンはあくまでも消炎・鎮痛剤ですので、原因疾患を治療することはできません。

例えば、靱帯損傷などの怪我(原因)が歩行により悪化した場合には、ロキソプロフェン錠を飲んでも痛みが強くなったと感じることがあります。

 

痛みや炎症を起こしている原因疾患をロキソプロフェンが悪化させる場合

ロキソプロフェンは、消化性潰瘍、気管支喘息、潰瘍性大腸炎などを悪化させることがあります。その場合は、痛みや炎症が強く出て、効果が感じられなくなります。

 

ロキソプロフェンを使用して、1,2日経っても効果が感じられない場合は、これらに該当する可能性がありますので、服用を中止し、医師の診察を受けてください。

 

既に他に非ステロイド性消炎鎮痛剤を使っている場合

既に他の非ステロイド性消炎鎮痛剤を使っている場合は、ロキソプロフェンの効果はほとんど期待できません。

効果に上限があるため、同じタイプの薬を併用しても上限に達してしまうからです。

 

この場合は、どちらかを違うタイプの鎮痛剤に変更することがお勧めですので、医師もしくは薬剤師に相談されると良いでしょう。

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ロキソプロフェンの服用がおすすめできない人

 

妊娠中・授乳中の方

妊婦もしくは妊娠している可能性のある方の使用はお勧めできません。

どうしても痛みが強くて使いたい場合には、医師もしくは薬剤師に相談してください。

 

ただし、妊娠末期の場合には禁忌となっていますので、使用してはいけません。出産予定日12週以内となったら使わないでください。

 

授乳中の方も避けた方が良いですが、どうしても使う必要があれば使用して構いません。ただし、ロキソプロフェンの服用中は、授乳を中止してください。

 

胃腸、血液、肝臓・腎臓、心臓の病気がある方

「胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある方」、「重篤な血液の異常がある方(血液が固まらなくなるおそれがあります)」、

「肝臓・腎臓の機能がかなり悪い方」、「心臓の働きがかなり弱っている方」は、禁忌となっていますので、ロキソプロフェンを使用してはいけません。

過去にアレルギーがある方

ロキソプロフェンに対してアレルギーを起こしたことがある方は、再度アレルギーが起こる可能性が高いので、服用がお勧めできません。

 

ロキソプロフェンの服用により、アスピリン喘息発作が起こることがありますので、アスピリン喘息の方は服用してはいけません。

 

気管支喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病がある方

ロキソプロフェンは、気管支喘息、潰瘍性大腸炎、クローン病の症状を悪化させることがあるとされています。

 

そのため、これらの疾患がある方には服用がお勧めできませんが、医師の管理・判断のもとでロキソプロフェンを使用することは可能です。使用を希望する方は、主治医に相談してみてください。

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ロキソプロフェンとロキソニンを比較

 

ロキソプロフェンとロキソニンの違い

ロキソプロフェンとロキソニンの違いは、「成分名」と「商品名」です。

「ロキソプロフェン」とは成分名を表します。一方、「ロキソニン」は商品名(一般名)を表します。

 

例えば、カップ焼きそばでも同じ焼きそばという中身(成分)なのに、一平ちゃん(明星食品)・UFO(日清食品)・ペヤング(まるか食品)というように様々な商品名がついているのと同じ仕組みです。

 

このうち「ロキソプロフェン」が焼きそばに該当し、様々な商品が発売されています。

ロキソプロフェンとロキソニンの併用について

「ロキソニン」にも成分「ロキソプロフェン」が含まれていますので、他のロキソプロフェンを含む商品を併用すると、効果と副作用が強くですぎる可能性があります。

そのため、併用することは控えてください。

 

現在のジェネリック医薬品は、「ロキソプロフェン○○錠」(○○には販売企業名が入ります)という商品名が主流ですので、ロキソプロフェンを含むことが分かりやすいものが多いと思います。

 

ただ、それ以外の名称もありますので、痛み止めの薬を飲む前に成分を確認すると良いでしょう。

 

もしご自身の服用されている薬が分からない場合には、薬剤師にご相談ください。

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ロキソプロフェンの飲み合わせに注意!

 

ロキソプロフェン錠と一緒に飲むことで、効果や副作用に影響がでる薬があります。

 

以下の薬をお使いの際には、医師もしくは薬剤師に使っていることをお伝えください。

 

また他の薬を新しく使うことになる場合は、事前に医師もしくは薬剤師にロキソプロフェンを飲んでいることをお伝えください。

 

成分名 代表的な商品名 理由
ワルファリン ワーファリン錠 ワルファリンの抗凝血作用を強くする可能性があります
トルブタミドなど ヘキストラスチノン錠 トルブタミドの血糖降下作用を強くする可能性があります
エノキサシン水和物など フルマーク錠 エノキサシン水和物の副作用を強くする可能性があります
メトトレキサート メトトレキサート錠

リウマトレックスカプセル

メトトレキサートの作用および副作用を強くする可能性があります
炭酸リチウム リーマス錠 リチウム中毒を起こす可能性があります
ヒドロクロロチアジドなど ヒドロクロロチアジド錠 ヒドロクロロチアジドの利尿・降圧作用を弱くする可能性があります
カプトプリル、

ロサルタンなど

カプトリル錠

ニューロタン錠

これらの降圧作用を弱くする、腎機能を悪化させる可能性があります

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ロキソプロフェンは市販で手に入る?

 

ロキソプロフェンを含む市販薬

良く効いて副作用も少ないロキソプロフェンですが、急に痛みが出た時など急いで使いたい場合もありますよね。

 

そういう場合には近くの薬局やドラッグストアで、市販薬として購入できるとありがたいものです。

 

そこで、ロキソプロフェンを含む市販薬を紹介します。2017年3月現在では、以下の3種類が内服薬として発売されています。

 

商品名 成分:含有量 特徴
ロキソニン®S ロキソプロフェンナトリウム水和物:68.1mg

(有効成分として60 mg)

病院で処方される「ロキソニン錠60mg」と同じものと考えてもらって構いません。
ロキソニン®S プラス ロキソニン®Sに

酸化マグネシウム33.3mg

をプラス

胃粘膜を守る目的(副作用予防)で「酸化マグネシウム」がプラスされています。胃腸が気になる方はこちらをお使いください。
ロキソニン®S プレミアム ロキソニン®Sに

アリルイソプロピルアセチル尿素:60mg、

無水カフェイン:50mg

メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:100mg

をプラス

ロキソプロフェンに、鎮痛作用・鎮痛補助作用がある3成分をプラスした商品です。痛みに対して強い効果を発揮します。ロキソプロフェンだけでは抑えられない強い痛みがある場合にお使いください。ただし、この商品のみ眠気の副作用がありますので、ご注意ください。

 

いずれもロキソプロフェンの先発品メーカーと同じ系列(子会社)が発売しています。

 

また、3種類とも「第一類医薬品」に該当しますので、薬剤師が勤務している薬局やドラッグストアでしか販売されていません。

なお、インターネットで購入することも可能ですので、住んでいる場所の近くにそういう薬局などがない場合は、インターネットをご利用ください。

 

また、貼り薬、塗り薬などの外用薬も同様に市販薬として販売されています。

 

「ロキソニン®Sテープ」、「ロキソニン®SテープL(大きめのサイズ)」、「ロキソニン®Sパップ」、「ロキソニン®Sゲル」の4種類ですので、現在は、ロキソニンの全てのタイプが市販薬として購入できます。

 

こちらは「要指導医薬品」に該当しますので、薬剤師が勤務している薬局やドラッグストアでしか購入できません。現段階では、インターネットでは購入できないようになっています。

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薬剤師からのワンポイントアドバイス

市販薬をお使いになる時には、他の解熱鎮痛薬の使用は控えてください。解熱鎮痛剤の中には、ロキソプロフェンと作用が被って副作用の危険が上がるものがあります。また、市販のかぜ薬の中には解熱剤としてそういう成分が含まれることがありますので、ご注意ください。どうしても市販のかぜ薬を使いたい場合には、薬剤師か登録販売員に相談されると良いでしょう。一緒に飲んでも問題のない商品を勧めてくれます。

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Q&A

何歳から服用してもいいのですか?

ロキソプロフェンは、15歳から服用できます。

ロキソプロフェンの服用は、15歳未満の方では安全であることが確認できていないためです。

妊娠中や授乳中の体への影響や、子供への影響が心配されますが?

妊娠中でも初期であれば影響がほとんどないと考えられています。

使いたい場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してください。ただし、出産予定日の12週以内では出産に影響する可能性がありますので、使ってはいけません。

母乳へロキソプロフェンが入りこむ可能性がありますので、授乳中の方も避けた方が良いですが、どうしても使う必要があれば使用して構いません。

ただし、ロキソプロフェンの服用中は、授乳を中止してください。

ロキソプロフェンを市販で買うことができますか?価格に違いがありますか?

薬局やドラッグストアで、また一部はインターネットでも購入することができます。

『ロキソニン®S』シリーズが市販薬として発売されていますので、薬局やドラッグストアで、また一部はインターネットでも購入することができます。

市販薬の価格は、店舗やインターネットで少し異なります。インターネット上の店舗が安い場合が多いようですが、送料がかかりますので、購入数によっては送料の分高くなることもあります。

また、病院で処方される場合との違いですが、保険適応されるので薬代自体は安くなりますが、病院の診察料、調剤薬局の調剤料などを考慮するとほとんど変わらないことが多いようです。

ただし、持病の診察のついでにロキソプロフェンを処方してもらえば安価で手に入れることができますので、細かい状況によって変化します。

ロキソプロフェンの病院処方薬と市販薬では成分に違い等ありますか?

同じ成分ですので、同じように服用できます。

処方薬の『ロキソニン®錠60mg』と市販薬の『ロキソニン®S』は、同じ成分ですので、同じように服用できます。

また市販薬では、「副作用の予防」や「鎮痛効果の増強」を目的として別の成分を追加している商品もあります。

一緒にムコスタ(胃の粘膜保護薬)を処方されたのですが、市販ではムコスタは買えません。やはり胃薬は何か併用した方がいいのですか?

A 基本的には胃薬は不要です。

ロキソプロフェンは、胃腸障害の副作用が少ない薬ですので、食後に服用するようにしていれば、基本的には胃薬は不要です。

ただし、胃潰瘍などに過去になった経験がある方や、胃腸が弱い方は併用した方が良いでしょう。

『ロキソニン®S プラス』は、胃酸を抑える薬がプラスされていますので、市販薬を使う場合は選択肢の一つになると思います。

もちろん、市販薬の胃粘膜薬がありますので、そちらを併用されるのも良いと思います。多くの商品がありますので、薬剤師や登録販売員に相談してみてください。

Q ロキソプロフェンを飲んで車の運転をしても問題ありませんか?

A ロキソプロフェン自体は、眠気を起こしませんので、車の運転は問題ありません。

ただ、市販薬の『ロキソニン®S プレミアム』には、眠気を起こす別の成分が追加されていますので、こちらを使う場合にはご注意ください。

Q ロキソプロフェンと一緒に飲み合わせてはいけない薬はありますか?

A 飲み合わせてはいけない薬はありませんが、減量などが必要な注意すべき薬があります。

いずれも病院で処方される薬(処方薬)です。

Q ロキソプロフェンのジェネリック医薬品はありますか?

A はい、あります。今は20種類以上のジェネリック医薬品が発売されています。

ジェネリック医薬品の使用を希望される場合は、医師もしくは薬剤師にその旨をお伝えください。

Q ロキソプロフェンを飲むときはお酒を控えた方がいいですか?

A ロキソプロフェンの服用前後は、お酒を控える方が良いでしょう。

アルコールが胃腸にダメージを与えますので、その時に服用すると副作用が出やすくなると考えられるためです。二日酔いで胃が荒れた経験がある方もいるのではないでしょうか?

飲酒量にもよりますが、ビール1、2杯であれば、数時間空ければ問題ないと考えられます。

Q ロキソプロフェンNa、ロキソプロフェンナトリウムはロキソプロフェンと効果が違うものですか?

これらは、成分の標記の違いだけで、同じものと考えてもらって結構です。

実際に、薬に配合されているものは、「ロキソプロフェンナトリウム水和物」で、水がくっついています。身体に入って効果を示すものは、ロキソプロフェン(の活性代謝物)ですので、最終的には同じになります。

Q ロキソプロフェンNaテープや湿布もあるようですが、外用薬の使用時の注意点は?

ロキソプロフェンの外用薬を使う場合には、副作用の予防の観点から以下の注意点があります。

・怪我をしている部分やすりむいた皮膚、粘膜には使用しないてください。

・湿疹や発疹などのかぶれがある部分には使用しないでください。

また塗り薬(ゲル剤)の場合は、ゲルを塗った後にその部分を包み込む(密封する)ことは控えてください。

お薬画像

薬剤師 まとめ

ロキソプロフェンは、消炎・鎮痛・解熱効果が高く、副作用の少ない薬ですので、適切に使うことで大きな効果を発揮してくれます。副作用も早めに対応すれば、問題となることはほとんどありませんので、気になったら使用を一旦止めて症状を確認するようにされると良いでしょう。特徴を理解すれば安全に適切に使えますので、今回の内容が少しでもみなさんの理解に繋がれば幸いです。

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